有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

ナスタ、宅配ボックスを100億円ビジネスに

ナスタ、宅配ボックスを100億円ビジネスに

ナスタ
笹川順平 社長
1262号 (2017/04/25発行) 11面
このエントリーをはてなブックマークに追加

ナスタ 笹川順平 社長ナスタ 笹川順平 社長

宅配便「再配達」問題

 ヤマト運輸の宅配便の再配達が社会問題化する中、家にいなくてもモノが受け取れる「宅配ボックス」が注目されている。先日、戸建て用の宅配ボックスを発表したナスタ(東京都中央区)の笹川順平社長に、再配達問題について聞いた。

手渡しを減らしてきた

――「再配達」が問題になっていますが、メーカーの立場からするとどこに問題があると思いますか。

 家のポストに向かってくるモノの一つにメール便があります。そして手渡しで受け取る必要がある宅配便、そして書留郵便というものがあります。これら3つは今までのポストには全部入らない。これが問題です。

 それで2年前に、まずメール便が入るポストを作りました。そして、今回発表した戸建ての宅配ボックスと、前からやっているマンション、アパート用の宅配ボックスで、宅配便を受け取れるようにした。そして書留郵便は、日本郵便と提携したことで手渡しではなく、「ナスタ」のポストなら書留便を入れてもいい、となりました。

――「無人」でモノを受け取れるようになっていないことが問題だと。

 それにイーコマースの物量が爆発的に伸びています。今は消費全体の5%だが10%になったら続かない。インフラとして無人で受けとれるものを設置していかないとパンクしてしまう。

――宅配ボックスは集合住宅での普及は進んでいますが、次は「戸建て」ですね。先日、大和ハウス工業などと連携して、戸建て住宅に合わせた宅配ボックスを普及させていくと発表されました。現状戸建てではどれくらい付いているものなのでしょうか。

 1%もないでしょうね。大和ハウスさんとは1年間くらい、デザインや住宅との統一感などの調整をしてきました。また、私どもはヘルシーホームという年間350戸くらい新築を建てている住宅会社を買収しています。1月から宅配ボックスを標準装備していて、こういう住宅会社を経営しながら商品開発を進め、さらに他の住宅会社さんとも連携してやっていきたいと思っています。

ナスタ 大和ハウス工業と共同推進していく宅配ボックス。大和ハウス工業と共同推進していく宅配ボックス。

―― しかし、戸建ての宅配ボックスというものは世の中になかったわけではありません。それなのに普及していないのはなぜなのでしょう。

 確かに存在していますが、ほとんど付いていない。例えばデザイン性が悪いとか、「でかい」といった理由もありますし、ニーズが追いついていなかったということもあります。「受け取りだったら再配達にすればいいじゃん」と考える人だっているわけですから。

――「再配達」でいいや、という人もいる中、お金を出してボックスを買おうというニーズはあるのでしょうか。
 

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる