住友林業ホームサービス 間庭和夫 社長
「できるかぎりすべての中古の戸建てにはインスペクションをしたい」。こう話すのは住友林業グループで不動産事業を手掛ける住友林業ホームサービス(東京都新宿区)の間庭和夫社長。木造注文を得意とする住友林業グループだけあり、木造戸建ての仲介にもこだわりを見せる同社の中古住宅流通ビジネスの強みについて聞いた。
診断・設備保証は普及、次は高齢者向け支援
――住友林業グループの不動産部門として1964年に設立されています。当初は宅地造成や分譲事業を手掛けていたようですが、今は不動産仲介が柱ですね。
今は44店舗で営業しており、仲介実績は前期が4267件。業界のランキングでは11位~12位あたりにつけています。住宅の比率はマンションが40%、戸建てが25%、土地が32%、その他、アパートなどが数パーセントという割合です。仲介手数料の単価は全体でならすと150万円くらい。手数料率は4.6%ですね。あと営業は207人いますが、17%が女性と比率が高くなっています。
――他の大手不動産仲介会社に比べると戸建て割合がやや高いのでは。
比較的多い方だと思います。私どもの特徴は戸建てに関しては6年前からホームインスペクションを取り入れてきています。売り主様がご希望される場合、当社で負担しています。実際は1件10万円弱くらいですが、これはサービスの一環。きちんと調査し、明確にした上で、保険をかけて売るという流れですね。
――6年前からというと他に先駆けて始めていますね。実績はどれくらいありますか。
去年の実績で250件。基本戸建ての場合は全部説明するようにしているのでだんだん増えてきています。診断した家のうち170~180件くらいは問題なく保険をかけられますが、それ以外はリフォームが必要になってくるという感じです。
――どうしてインスペクションにこだわるのでしょう。
買い主様に安心があるのはもちろんですが、売り主様も安心だからです。それは売却した後に瑕疵の問題が出てくる場合があるからです。私としては戸建てに関してはできたら全部インスペクションと瑕疵保険があってもいいと思います。
――診断は第三者機関ですよね。
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