トレジャー・ファクトリー 野坂英吾 社長
年商177億円で、リユース業界大手のトレジャー・ファクトリー(東京都千代田区)は、不動産と不用品を丸ごと買い取る「トレファク不動産」をスタート。不動産事業に本格参入した。「ゆくゆくは100億円規模の事業に育てあげられる」と語る野坂英吾社長に事業戦略について聞いた。
【聞き手/編集部 小松智行】
出張買取で「家」の売却相談増える
――本格参入に踏み切ったきっかけは。
リユース業は顧客接点が非常に多い業種でして、そこからのニーズに応えていく中で、会社の事業領域が広がり、業態も増えてきました。「不動産を買い取ってほしい」というご依頼は、介護施設や終活に関連するサービスをレパートリーに加えていった中で、数年前から少しずつ出てきてはいたんです。件数が少なかったので、これまでは買取再販の会社と提携したりして対応していました。
ですが、ここ最近、出張買取りと引っ越しをセットにした「トレファク引越」を強化している中で、お父様お母様のご自宅の整理に関連する引っ越しというのも増えていまして。そういったお客様によくよく話を聞いてみると「実は家も売りたいと思っていたんだ」となるわけです。そこで、高いニーズがあるなら、自社で対応できる体制を整えていこうと。
――既存事業を生かした独自の経路でニーズを引き出していけるわけですね。
一般的な不動産会社とバッティングしないニーズなのは強みです。出張買取りで話が出るケースもありますが、介護施設への入居など、引っ越しを伴うケースも多い。「ワンストップでやってくれるなら全部任せたい」となるわけです。そういった情報を「トレファク不動産」と共有して深堀りしていきます。自社の顧客網の中で売っていったり、買い取ってリフォームして売ったりと。
――すべて自社で完結させる体制にするのですか。

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