【NIKKEI MARKS社長インタビュー】事故物件の市場をつくる「成仏不動産」
NIKKEI MARKS 花原浩二 社長
物件オーナーの困りごとを解決
「成仏不動産」という事故物件に特化した不動産売買・賃貸仲介のサイトがある。運営するのは土地の売買や新築、買取再販事業を手がけ、年間21億円を売り上げるNIKKEI MARKS(神奈川県横浜市)だ。今後の中古物件流通を変える可能性のある同サイト。なぜ立ち上げたのか、花原浩二社長に聞いた。
【聞き手/企画開発部 長田京子】
事故物件200件を掲載
――事故物件を専門に取り扱うサイトというのはユニークです。なぜこのようなサイトを始めたのですか。
一言でいうと、事故物件を持って困っている人がいたからです。
買取事業をする中で事故物件の買取案件もあるのですが、ものすごく安い。そして買い取りたいと思う業者が少ないです。何もなければそのままの価格で売れるものが、半分近くの値段になってしまう。そこまで価値が下がるのはどうなんだろうと思いました。孤独死が増えてくる中で、世の中の困りごとを解決しようと思い、始めました。
――「成仏不動産」というネーミングにしたのはなぜですか。
入居者のつかなかった物件が誰かが住むことによって成仏するという意味と、輪廻転生と言いますか、住み継がれていくイメージを持ってつけました。
――人が住むことで事故物件が成仏できるというのはおもしろい発想ですね。「成仏不動産」には現在、何件の物件が掲載されているのですか。
200件です。全国対応していますが、関東が多いです。持ち主から載せたいという依頼が来る場合もあれば、こちらから不動産会社に載せませんかと営業をかけることもあります。3月のサイトアクセス数は15万5000を超えました。
――「事故物件」というと、自殺や殺人事件などのイメージが強いですが、実際の割合はどれくらいなのでしょう。

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