明和地所 柿﨑宏治 取締役執行役員
「クリオ」ブランドの新築マンション分譲事業を軸に405億円を売り上げる明和地所(東京都渋谷区)。同社は、2017年から買取再販事業に参入している。2020年3月期の買取再販戸数は前年比6%増の53戸、売上高は同13.9%増の16億7500万円と業績を拡大中。コロナが落ち着いた後の来年度は販売件数の倍増を目指す。柿﨑宏治取締役執行役員に参入のきっかけや新築分譲と中古流通の事業シナジーなどを聞いた。
【聞き手/編集長 金子裕介】
高額な1億円物件も成約
── 買取再販事業の前期の販売戸数53戸、売上高16億円。この事業の主なエリアやターゲットは。
エリアは東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県の一都三県になります。購入層は、マンションにもよりけりですが、基本的には30~40歳代の家族が中心です。扱う物件は新耐震、昭和57年以降です。
── 平均販売価格は3200万円で平均面積65平米。やや高めの価格ですね。
当社はフルリノベーションを基本としていますので、そこそこの工事費がかかります。また、一億円内外の高額商品も扱っていますので販売価格を押し上げているかも知れません。今期の第2クオーターでは平均販売価格は3500万円くらいになっています。
── 買取再販では高額物件を避ける傾向がありますが、1億円とは強気の価格設定ですね。
今期の例では、東京の目黒区大岡山で築21年、面積95平米で9400万円の物件を販売しました。価格設定は新築と比べて基本は2割ダウンくらいを考えています。しかし価格はエリアの供給量などにかなり左右されますので、新築で広い物件が出ていないエリアで、中古で広いものを出すときは、ある程度価格は高リノベーションめにしても売れます。相場ということです。
── 物件の仕入れは明和地所が販売したマンションオーナーからも買い取りますか。

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