オノヤ 小野浩喜 社長
年商46億円もの売り上げを誇るリフォーム会社、オノヤ(福島県須賀川市)は、コロナ禍にもかかわらず5店舗も出店するほど「攻め」の経営を展開している。さらに、水まわりの単品リニューアルの専門店や、不動産仲介に絡む全面改装にも注力し事業を拡大中だ。小野浩喜社長は「100億円企業を目指す」と語る。
【聞き手 編集長 金子裕介/堀口泰生】
販促費は例年の6割増し
――今回の取材にあたって改めて拠点数を確認したところ、地元福島に6店舗、隣県の宮城に5店舗あり、増えているなと思っていたんですが、栃木と東京にも店を出していた。これはコロナ禍での出店ですよね。
私どもは8月が決算なのですが、前期(2019年9月から2020年の8月までの間)に5店舗出店しているんです。その結果、2020年8月期の決算はリフォームの売り上げが約40億円と横ばいでしたが、営業利益が600万円しか残らなかった。ボーナスを下げなかったことも関係しますが、新店舗の赤字が響きました。5店で売り上げは2億5000万円で、2億2000万円の赤字でした。ただ、既存店は全店黒字でした。
特にコロナで集客が厳しかったので、販促費を約160%かけ、集客数はなんとか例年の80%くらいまで回復させました。
――出店を取り止めるという決断もあったはずです。なぜコロナ禍に5店舗も。
10年前から「2023年に100億円売り上げる」と社内で言ってきたんです。仙台で40億円、福島30億円、宇都宮20億円、東京10億円といった内訳です。ところが、2020年になっても東京にも宇都宮にも店がないのは問題です。仙台と福島だけでは、市場占有率10%でも100億円はいけない。だから、宇都宮で10%、東京の武蔵野市と三鷹市で10%取れれば達成すると考えているわけですが、そもそも店がないと、100億円の会社を社員に見せられない。なので、新店舗は意思表示をするためで、方針を貫こうという意味でコロナ禍でも出しました。今は皆、100億円達成できると信じています。
――LDKの「オノヤ」、水まわり専門店の「ラクイエ」。この2ブランドが主ですが、新しい5店舗はどんな店ですか。
水まわりリフォーム専門店の「ラクイエ」。これを福島市と多賀城市(宮城県)に出しました。「オノヤ」を仙台市と宇都宮市、東京の吉祥寺にオープンしました。
なぜ2ブランド展開か?
――ラクイエとオノヤ、なぜ2種類の店を出すのでしょうか。郡山市の2つの店舗は隣接しています。普通なら分けずに1店舗で、「総合リフォームやっています」と打ち出すでしょう。
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