国内の新築着工棟数が減少傾向(※1)にあるなかで、右肩上がりに業績を伸ばしているのが、アールプランナー(愛知県名古屋市)だ。2023年1月期年商は前期比1割増となる312億円で過去最高となった。今期はほぼ横ばいとなる313億円で着地する見込みだ。2021年にマザーズ(現グロース)上場を果たしたビルダーの戦略を、梢政樹社長に聞いた。
買取再販「5年で100棟目指す」
大手より3割安く
アールプランナー
梢政樹社長
── 創業して20年、右肩上がりで売上を伸ばしています。前期は782棟の新築戸建て住宅を建てました。消費者ニーズを捉えている理由は。
大手ハウスメーカーにできないような家づくりをやろうとスタートしました。価格だけが安い住宅会社もたくさんありますが、注文住宅を建てる人はデザインにもこだわりを持っている。そういうニーズを拾いたい。一方、もう少し安ければ積水ハウスで建てたかったけど、価格が高くて届かない、というユーザーもいます。大手の坪単価はだいたい120万円ほど。私たちは70万円から80万円くらいです。注文住宅の場合、土地込みで5000万円ほどです。
デザイン、性能、価格の3つのバランスが重要です。大手より3割くらい安い価格で、設計事務所のようなこだわりのある注文住宅(※2)を手掛けています。
それを土地の仲介とセットで提案しているのが、拡大できた理由と考えています。不動産と建築。水と油といわれる業種を最初から融合させました。
私自身、もともと、積水ハウスグループ出身(※3)です。当時のハウスメーカーは、不動産会社のネットワークづくりが苦手で、土地探しには強くない、と働きながら思っていました。そこを担えるようなワンストップ企業を作ろうと思って創業しました。
独自のポジショニングを確立

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