有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

細田工務店、リフォーム本格化3年後は多...

細田工務店、リフォーム本格化 3年後は多店舗展開も視野に

細田工務店
齊藤年男 執行役員 営業本部副本部長兼リフォーム営業部長
1080号 (2013/07/09発行) 16面
このエントリーをはてなブックマークに追加

細田工務店 齊藤年男執行役員営業本部副本部長兼リフォーム営業部長

細田工務店 齊藤年男 執行役員営業本部副本部長兼リフォーム営業部長

都心型のドミナント営業を加速

細田工務店(東京都杉並区)は新規客向けのリフォーム提案を本格化する。本社がある杉並区を主要営業エリアとし、地域密着展開を加速。今年度から3ヵ年の中期経営計画で、ドミナント営業ビジネスモデルを確立させる。その後は1拠点10億円の売り上げが確立でき次第、新たな拠点開設に臨む考えだ。齊藤年男執行役員営業本部副本部長兼リフォーム営業部長にリフォーム拡充に向けた戦略を聞いた。

地域密着店舗を展開

 ―――御社のリフォームは、主に神奈川、千葉、茨城で行う建売OB客への営業と本社周辺で行う新規客へのドミナント営業に分かれますが、新規客向けの提案はどんな内容に力を入れていますか。
 1つは約2年前に阿佐ヶ谷の商店街パールセンターに出した店舗です。もとは情報発信基地として設けましたが、せっかく商店街の真ん中にあり、問い合わせも多いので、有効に活用しようと。この店単独で利益を上げられる体制にしました。

 ―――具体的な活動内容は。
 情報収集がメーンとなるのは事実なので、来る依頼はすべて受ける形にしています。表札1個の取り付けから、トイレや洗面台の取り替えも積極的に対応します。そのために、通りに黒板を置いたり、現物を展示したり、ひと目で内容が分かる形で告知をしています。

 ―――どのくらいの方がくるのでしょう。
 記名数で月の平均が約50名です。8月の開設2年を前に、5月の時点で累計の記名者数が1000名を超えました。

 ―――通常のリフォーム店では月間50名の記名は難しいと思います。
 この通りは特殊でして、商店街が駅までの通勤、通学路になっている上、地元の人が日常的に買い物や散歩で利用するのでかなり人通りが多いのです。その方々が毎日店舗を目にするわけですから、気になるようですね。

 ―――集客の中で重要な役割となっていますね。
 東京で月に150〜160件の集客ですから、約3分の1に相当します。

1店舗10億円を目指す

 ―――今期リフォーム売り上げは12億9300万円の計画ですが、ドミナントとOB客の売り上げ割合をどのように考えていますか。
 ほとんど一般客の東京が6割、ほかは4割ですので、ドミナント6割、OB4割ぐらいの売り上げ比率ですね。

 ―――将来的にもその割合のまま伸ばされる考えですか。
 私のイメージとしてはOBはほぼ横ばい。伸び代は東京、阿佐ヶ谷周辺と思っています。といいますのはOBの神奈川、千葉、茨城は保証のメンテナンス工事が主体ですので、パイが決まっています。1件あたりの単価や成約率を上げるのも限界がありますので。

 ―――杉並区だけで需要は膨大ですよね。
 20万世帯ありますからね。イメージとしては1店舗10億円ですが、その目鼻が立てば都内の中で多店舗展開も視野に入れようかと考えています。それは次の中期3ヵ年計画の時です。都心部の住宅地でのビジネスモデルを確立し、同じモデルで世田谷や目黒など、半径でいうと10キロメートルの重ならない範囲で展開していく。そんな形ですね。

10年延長保証工事が伸長

 ―――ちなみに昨年度のリフォーム売上高は前年度比6.8%増の11億9700万円でした。伸びた要因はなんですか。
 延長保証が伸びた影響が大きいです。延長保証とは私どもの新築住宅の10年目に行う10年の保証延長工事のことです。内容はベランダの再防水工事や外壁の再塗装です。

 ―――この保証延長工事はいつから始まったのですか。
 一昨年です。しかし、初年度は様子を見ながら手探りで行いましたが、1年たち、本格的に動き出せるようになりました。

 ―――対象の棟数はどのくらいでしょう。
 10年前の年間施工棟数は700~800棟ぐらいですが、そのうち200棟ほどはデベロッパーからの受注ですので、実際は500~600棟です。ただ、道路を隔てて、一方は10年保証で終わり、もう一方は20年保証まで行うでは、なんでうちはやってくれないのと、不満が出てしまいます。そこで、同じで団地内であれば、少々さかのぼり、20年保証工事の対象にしました。結果、ここ2年の対象母数は800棟ほどです。

 ―――どのくらい工事に結びつきますか。
 昨年度は100件弱ですので、打率1割を超えたぐらいです。でも正直3割を目指したい。私どもと縁があって買っていただいた方にアプローチしているので、アドバンテージはありますから。

 ―――今期いきなり3割は厳しいと思いますので、いつ頃の達成が目安ですか。
 今期から3ヵ年計画で中期経営計画が動いていますので、その最後の年には達成したいですね。そのため、点検率の向上を図ります。まずは点検してからお見積もりを出し、工事をする流れですから、まず点検してもらわないとしょうがない。 今は、その点検率が6割ぐらいですので、8割ぐらいまで引き上げたいですね。そのため、10年の前、8、9年目当たりにインフォメーションを出せる体制にします。もう1つは、見積もりのスピードです。2、3週間たっても見積もりが出ないとお客様の気持ちが冷めますから。少なくとも1週間以内に見積もりを出す形にします。

 ―――1件当たりの延長保証工事金額はどのくらいですか。
 延長の項目であるベランダの再施工と外壁、防蟻工事で150万円くらいですね。 

会社概要
本社 * 東京都杉並区 / 創業 * 昭和22年1月 / 代表者 * 阿部憲一氏
資本金 * 68億2059万円 / 年商 * 214億円

この記事の関連キーワード : OB客 トイレ ドミナント 延長保証 洗面台 細田工務店

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる