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エクステリア職人小林徹氏、42歳で黄綬...

エクステリア職人小林徹氏、42歳で黄綬褒章受賞

エコグリーン設計
造景家 小林徹さん
1095号 (2013/11/05発行) 9面
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造景家 小林徹さん(エコ・グリーン設計)

造景家 小林徹さん(エコ・グリーン設計

2013年秋の褒章で、小林徹さん(42歳・エコ・グリーン設計社長・埼玉県熊谷市)が、その道一筋に励んだ人を称える黄綬褒章を受章した。今月13日に皇居で天皇陛下に拝謁する。

「若い職人の夢に」

 小林さんはこれまでに、内閣総理大臣表彰(ものづくり名人)、厚生労働大臣表彰(現代の名工)、国土交通大臣表彰(建設マスター)と、職人としてもらえる大臣表彰をすべて30代で受章。今回の黄綬褒章も職人としては最年少での受章となった。

 「職人として総理大臣と食事できたり、天皇陛下に拝謁できるというのは大きな価値。この受章実績が、若い職人さんの夢や目標に必ずつながっていかなければならないと思います。私にとってこの受章は自慢ではなく、仕事に対してこれくらい努力ができるという姿勢や覚悟の証明書だと受け止めています」

 職人としての生き方に誰よりもストイックだ。自己管理のための毎日の筋肉トレーニングを欠かさず、朝は右手、昼と夜は左手で食事をとることで自然に両手利きに。高校を卒業し、大正元年から続く造園会社の4代目として家業を手伝うも、「和風庭園だけではお客のニーズに対応できない」と25歳で独立。 

 技能士や施工管理技士などの国家資格をはじめ、建設関連資格を30種保有し、多能工として活躍する。国内外のガーデンコンテストでは30回の受賞実績。全国での講演活動も積極的に行っている。そして、職人としての誇りと職人業の危機について訴える。

 「オリンピックのプレゼンはデジタルでしたが、会場も道路もアナログであり、人の力です。このまま職人不足が続けば、アルバイトかボランティアで会場を造るしかない。それが日本の"おもてなし"では価値がないのです」


≪プロフィール≫
1971年生まれ、埼玉県深谷市出身。30種目の資格を有する多能技術者として活躍。
「造景」の概念をもとに数多くの作品を手掛け、国内外エクステリアコンテストで数多くの受賞実績を残す。
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