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くらしテル、家事代行や住まい営繕約10...

くらしテル、家事代行や住まい営繕 約100種の生活支援

くらしテル
三澤敏宏 社長
1023号 (2012/05/08発行) 5面
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くらしテル 三澤敏宏 社長

くらしテル 三澤敏宏 社長

リフォーム工事はLIXILの関連会社5社が対応

「エアコンの内部洗浄がしたい」「玄関の鍵が壊れて入れない」。そんな生活の困り事に電話一本で何でも対応するサービス「生活太助」を始めたのが、セコムとLIXILの共同出資会社「くらしテル」(東京都渋谷区)だ。サービスは掃除や緊急対応にとどまらず、窓やドアの補修、キッチンの交換といったリフォームまで約100種類に及ぶ。3年後の売り上げ200億円を目指す同社の三澤敏宏社長に、サービスの概要と戦略について聞いた。

サービス拡充のため新会社設立

 ―――元々、セコムではホームセキュリティの契約者に向けた生活支援サービスを行っていますね。
セコムではホームセキュリティのお客様がマンションも入れると77万人いまして、そこに2005年から家事代行や清掃を行うホームサービスを提供しています。最初はホームセキュリティの件でお伺いした際、お客様の方から生活について困っているという話をいただき、それに営業担当が対応していていたのが始まりです。このたびホームセキュリティ以外のお客様に対してもサービスを提供したいと考え、新会社を設立しました。

 ―――ハウスクリーニングなど単独サービスを提供している会社はありますが、総合的に生活支援サービスを広域で提供しているところは聞かないですね。
たぶん初めてだと思います。この1~2年ぐらいどうやったら多くの消費者にご利用いただけるか模索していました。その時にLIXILとの話が出まして、同社が持つ住宅の設備や建材に関する供給力、サービス力は大きな魅力であり、合弁の会社を作りました。

 ―――セコムのホームサービスのメニューと生活太助は同じですか。
ホームサービスの中には見まわりサービスといったホームセキュリティに付随したものもありますので、その部分は生活太助に入っていません。

 ―――ホームサービスではどのようなメニューが人気だったのでしょう。
ハウスクリーニングに加えてセコムが提案しているからかもしれませんが、鍵まわりの引き合いが非常に多いです。あと多いのは植栽、植木のお手入れですね。段々、自分の馴染みの造園屋がなくなってきているためだと思います。サービス提供しているのはすべてセコムと提携契約をさせていただいた会社でして、会社数で言うと100社ほどです。サービスによっては、地域を限定して提供しており、全国一律という段階ではまだないです。ただ、鍵の交換などは全国対応できています。

 ―――今回のサービスでは水まわりの交換から内窓の取り付けなどさまざまなリフォームメニューが加わりました。ホームサービスではなかったのですか。
住まいのメンテナンスという名前で手がけていましたが、エリアが首都圏だけと限定的なものでした。LIXILとの提携で全国対応できるようになり、すべて工事付きで提供しています。リフォームは建築時にお付き合いがあった業者と縁がなくなり、どこに頼んでいいかわからないという方が多くいます。セコム、LIXILの看板が前にある会社なので、ユーザー様に安心していただけるだろうと考えています。

 ―――LIXILではもともとLIXILオンラインショップなどで、工事部隊をお持ちでしたが、同じ工事部隊が動くのですか。
一緒です。LIXILは5社合併してできた会社でして、5社それぞれが工事会社を持っていました。その会社で全国をリカバリーできるようになっています。

 ―――それはINAXエンジニアリングやサンウエーブキッチンテクノ、トステムのTLCなどですか。
そうです。ただ、くらしテルとしては一軒のお客様にこのメニューはできますがこれはできませんではいけませんので、対応可能地域は最小公倍数で公表させていただいています。

 ―――パンフレットにはキッチンやバスなど中規模のリフォームメニューもありますが、生活支援というからには、細かい工事が中心ですか。
最初は水が漏れているから何とかしてほしいとか、ガラスが割れたので交換したいとか、俗にいう営繕がメーンになると思います。やはりリフォームというのは信用が一番大きなキーですから、細かい仕事を見ていただいた後、安心して相談できる関係になります。

困り事を電話1本で

 ―――従来のサービスはコールセンターのスタッフで問題ないと思いますが、リフォームが本格的に加わったことで、混乱はありませんか。
ローテーションを組みながら常時20人ぐらいが対応にでており、リフォームに関してはマニュアルを作り対応しています。また、弊社の中島副社長は以前LIXILの相談室室長として100名体制のコールセンターを見ており、その経験を生かしています。電話が来た際は何をお困りなのか、どういう風にされようとするイメージをお持ちなのか、そこだけを確実に聞き、そのままの言葉を工事部隊に伝える指示をだしています。

 ―――消費者から連絡をもらった後は現調にいくわけですよね。
当日中には必ず連絡をいれ、スケジュールが合えばその日の夕方に訪問することもあります。

 ―――リフォームの際、LIXIL以外のブランド商品が良いというケースもありえますよね。
くらしテルとしてはブランドはありませんので、お客様のご要望であれば他メーカーも調達させていただきます。

 ―――訪問する協力会社はくらしテルの名刺でいくのですか。
いえ、それぞれの業者の名刺にしています。工事会社はLIXILグループの中でいろいろな仕事を受けていますから名称を変えるとかえって混乱をしたり、間違ったりする心配があります。あらかじめどのような会社のものがお邪魔するか話しておき、契約はくらしテルの見積書を提示し、クレジットで決済します。


会社概要
所在地 * 東京都渋谷区 / 設立 * 2012年1月11日 / 代表 * 三澤敏宏 氏
資本金 * 1億円(セコム60%、LIXIL40%) / スタッフ数 * 7名
サービス提供開始日 * 2012年4月2日
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