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飯田、2年後80億円でIPO計画ケーキ...

飯田、2年後80億円でIPO計画 ケーキショップ併設店舗を拡大

飯田
飯田龍也社長
1121号 (2014/05/20発行) 16面
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飯田 飯田龍也社長

飯田 飯田龍也社長

創立20周年を迎えた飯田(埼玉県川越市)が2年後の株式上場に向け新たなスタートを切った。現在約8億円のリフォーム売り上げを2年で20億円弱まで拡大させる計画で、もう1つの柱である飲食事業と連携した新しい形の店舗展開を進める。飯田龍也社長に事業拡大に向けた戦略を聞いた。

リフォームと飲食両立

 ―――現在の会社売り上げはどのくらいでしょうか。
 40億円弱です。リフォームが8億円、残りが飲食事業になります。2年後には、倍の80億円を目指しています。

 ―――現在は、カフェ・ド・クリエのFCや洋菓子販売などの飲食事業の売り上げが大きいですが、当初は工事会社からスタートしたのですよね。なぜ飲食事業を始めたのでしょう。
 結局キャッシュフローです。元々は積水化学工業さんの下請け業をやっていましてね。時代と共に状況が厳しくなり、一般リフォームに出たのです。でも営業を始めると、従来行っていた下請け工事のように来月入る金額がわからない、キャッシュフローが不明確になりました。その部分を改善するために、安定した売り上げを求めてカフェ事業を始めたのです。リフォームの支払いと飲食の支払いは15日ずらしていますから、うまくまわるだろうというところからのスタートです。

 ―――現在では、飲食部門の売り上げがリフォームを大きく上回っていますが、リフォームは続けるのですか。
 住宅部門でリフォームを持っているということが飲食でも強みなのです。例えば外食の新規出店でも何も知らずにいるとすごい内装費用ですよ。それを住宅部門をもっているところで精査できるので初期費用を抑えられます。

 ―――他に飲食とリフォーム事業の連携はありますか。
 今後、リフォーム店だけで出店するのはリスクですし、空中店舗ではなく1階に取りたいので事務所経費がかかります。ではどうするかというとケーキショップをやりながらリフォームの事務所を作るというパターンを広げていきます。スモールオフィスですね。今、西東京にテスト店があるのですが、1階と2階を借りているので、1階の平面でやりたいと考えています。下期には2拠点プラスする予定です。

 ―――現在が5拠点ですから、ケーキショップ併設型の店舗で拠点拡大を狙うのですね。展開予定エリアは決まっていますか。
 世田谷か杉並で検討しています。その場でケーキの製造はせずにショーケースを1本おきます。越谷と大崎にケーキショップがありますので、ルートで商品を回せるのですね。前面がショーケースで、後ろがリフォーム店舗のイメージです。

 ―――店舗の広さは。
 15坪ほどで、人員は2人。そのほかに事務員兼ケーキの販売員という形です。ケーキショップだけの形もリスクが大きいので、両方で出したら割がいいのです。

 ―――西東京の店舗ではどんな利点がでていますか。
 今オープンして1年強ですが、ケーキを買いに来たかと思いきや「実はリフォームを考えているだよね」というお客様がきます。リフォーム会社というと、一時期の悪徳の騒ぎとかで怖いのでしょうね。ケーキを買いにきながら、リフォーム会社としての様子を見に来てるようです。

 ―――リフォーム会社は敷居が高いですからね。
 だから、入りやすい雰囲気が必要ですよ。住まいの展示物に触れられるアーキテクトカフェも2店舗運営していますので、そこも活用できないかなと考えています。

専門性を追求

 ―――店舗展開以外の2年後に向けた戦略は。
 専門性をもたせることですね。例えば、水まわりをメーンにするお客様がいましたら水まわり専門の販売担当に回すと。現在、商品群がかなり多いですから、基礎から屋根まで全部私が答えますというのは難しいと思うのです。旅行なんかでもヨーロッパやアジアなど専門の担当がいたりするじゃないですか。それと同じでリフォームも担当分けを考えています。

 ―――リフォーム有力店でも水まわりだけの専門店を作る動きが最近活発です。
 私どもは15年ぐらい前から水まわりに強いということでチラシをまいていますから、お客さんの中には「飯田さんは水まわりだから外壁塗装は他に頼んでしまった」という方もいるのです。だから水まわりだけではいけない。例えばサッシなどもあると思います。部署ごとにフリーダイヤルで分けていくのもありえますね。

地域密着サービスを

 ―――OB提案はどう考えていますか。
 電気屋さんは電球交換や留守中の新聞の保存なんかもやってくれるところがありますが、私どもは家の中をよく知っていながら一切やっていない。身近なことをして、密着していかないといけませんね。人口もどんどん減っていく中で生き残っていかないと。

 ―――独自のリフォーム管理システムを構築されているので、顧客対応のシステム化などはすぐにできそうですね。
 はい。チラシの反響から契約まで一括になったシステムなので、段階ごとにトラブルがないように細かくチェックできます。今後はクラウド化してレンタルすることも考えています。本来リフォームの営業でも流れがあるはずですが、受注管理ソフト、積算ソフトとか分かれていますよね。一元管理できたほうが便利ですよ。


会社概要
所在地 * 埼玉県川越市 / 設立 * 1994年3月
資本金 * 1億6000万円

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