2011年3月に発足し、現在全国に1700人以上の会員を持つDIY女子部(R)が、より活動の幅を広げるため本部を東京都千代田区に設置し、7月1日からスタートした。「ブログからスタートし、大所帯となりましたが、実は母体のない組織でした。本部ができたので、今まで以上に色んなことに挑戦していきたい」と話すのは本部代表に就任した都澤陽子さん。副代表の石井麻紀子さんとともに、DIY女子部の今と将来について話を聞いた。
「もっと輝ける場所を提供したい。DIY講師や職人アシスタントできないかな、と」(左:都澤陽子さん)
「会員の専門性が高くなっています。修繕系女子も最近多いです(笑)」(右:石井麻紀子さん)
都澤 私はここ1年、おもに企業さんとの渉外担当を引き受けてきたのですが、そこで発生する契約の手続きなどは、この本部がある株式会社ダイナシティコーポレーション(石井芳照社長/DIYウェブサイト「DIYCITY」運営などを行う)が受け皿となってくれていました。でもあまり頼りすぎは良くないと。
あとは、この会がDIY女子にとって楽しい場所であることは間違いないけれども、もっと輝ける場所も提供できるのではないかと思い始めたのです。
例えば、やる気のあるメンバーのためにDIY講師の育成講座を設けたり、会員数のスケールメリットを生かしてマーケティングリサーチを行い、メーカーさんの商品PRを行ったり、専門技術をもった人たちがたくさんいるので、職人不足が叫ばれるいま、職人さんのアシスタントができないか...などなど。
それには本部機能が絶対必要ですし、将来的にはNPO法人化も考えています。
石井 「楽しく かわいく 美しく」をモットーに日々DIY活動を行っています。東京、大阪、名古屋、長崎の4拠点に工房があるほか、常設の工房は持たないもののエリア支部が全国にいくつも誕生し、随時ワークショップを行っている状況です。
そこで最近の傾向として多いのが「より専門性の高い物づくりがしたい」という声です。壁紙貼りのワークショップはいつでも人気がありますが、つい先日は、本物のクロス職人さんに弟子入りし、少人数で実地体験させていただきました。また、パース描きやネジ・クギ打ち、マニアすぎるものでは"ほぞ接ぎ"も。水栓やドアノブの交換など"修繕系"女子が多いのも最近の傾向ですね。
こうした取り組みがさらに1歩2歩進めば、会員の女性たちが職人として、もしくは職人アシスタントとして働くことができるのではないかと思うのです。
実は私もDIY女子部で実地体験を積み自信をつけ、内装リフォームの仕事をする機会に恵まれました。
都澤 会員さんの中には当然、仕事を探している方も多く、できれば自分の特技を生かせて、時間の融通が利く仕事が良いと考えています。
業界の人手不足を解消するというアプローチもできるし、もう一方では"女子目線"を生かした女性職人のニーズも高いのではと期待しているのです。ぜひとも当会から女性職人を業界に送り出したいですね。それには研修や認定制度のようなものが必要かもしれません。
石井 まだ商品は少ないのですが、「DIY女子部オフィシャルショップ」もすでにホームページ上に開設しています。どこにでも柱が立てられる2×4材用のアジャスター金具「マイCHUハート」は当会のオリジナルパッケージ。こうした商品開発も少しずつ手掛けられたらいいなと思います。

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