大松 松本実 専務取締役営業本部長
「市場は5~10%、毎年伸びていく」
住宅設備建材の販売事業をメーンに年商230億円を売り上げる大松(大阪府吹田市)。関西を地盤に12の営業所を持ち、リフォーム商材販売に強みを持つ。関東に新たな拠点を開設し、さらに拡大していく方針だ。松本実専務取締役営業本部長は「売り上げを伸ばし、社内を活性化させていきたい」と話す。
横浜に営業所開設
―――前々期の売上高は205億円でした。6月の前期決算はいかがでしたか。
230億円くらいです。今期は久しぶりに二ケタの増収です。ずっと伸びてきてリーマンショックの時、一時的に落ちて、その後また伸びてきています。消費増税後の4月、5月、6月も想定したより良かった。
―――関西が営業の中心です。現在の営業体制はどうなっていますか。
営業所は和歌山を除く近畿2府4県に12カ所あります。社員は220人いて110人くらいが営業マンです。
―――6月の21日には横浜に営業所を設けました。
これは東京への足がかりですね。関西なので、岡山や和歌山、それに名古屋も考えられますが、それよりはやはり東京です。首都圏は広く、市場が大きい。営業所を出し、売り上げを伸ばして、社内を活性化していきたい。
―――営業拠点の中で好調なエリアはありますか。
神戸と姫路が良い成績で、両方合わせると月4億円くらい売っています。これには理由があって、阪神・淡路大震災の時に建てられた家のリフォームが今わんさか来ているんです。それに実は大阪より兵庫の方がリフォーム市場規模が大きい。神戸、姫路の売り上げは10年で倍になっています。
3200社と取引
―――取り引きの多い設備建材メーカーはどこですか。
リクシルとパナで売り上げの半分を占めています。木建は25%くらいで、パナ、大建、ウッドワン、朝日ウッドテックなどを取り扱っています。管材や電材はやっていません。
―――大松さんは他の流通会社に比べてリフォームの比率が高い点が特徴ですね。リフォームと新築の比率はどれくらいですか。
リフォームが75%です。取引のあるリフォーム会社や工務店は約3200社あります。取引額が年1.5~3億円なら、大きい方。つまり取引先が分散されているから、リスクが少ない。でも、仕事は1つ1つ細かいですね。
―――リフォーム会社の細かなニーズに対応している点が強みですね。
新築のウエートが高いと業績に波ができますからね。それに新築は流通の競争もある。リフォームは細かい仕事ですが、リスク管理という意味で良い。今はメーカーもリフォームのウエートが高まってきているので、うちのポジションもこれからもっと高まっていくと思います。でもバブルの時はうちみたいなちまちました商売をみんな軽んじていました。「なんでもっと新築現場追いかけんのですか」と言われたことがあります。
―――それだけ多数の会社との取り引きがあると管理が大変ですね。
リスク管理、債権管理が大変といわれますが、案外現金できちんと払ってくれます。振込数が圧倒的に多いので銀行もびっくりします。

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