【建材・設備流通会社売上高ランキング2015 ・注目企業】伊藤忠建材、2020年の省エネ基準義務化に向け、販売店・工務店と「断熱」推進
伊藤忠建材 柴田敏晶 代表取締役社長
2015年は私どもにとって大きなチャンスの年だと思います。というのも4月から省エネ基準が改正後の省エネ基準に一本化されますので、住宅の断熱化が一歩進む年なんです。
そこで求められるのが省エネ性能の新たな算定方法なのです。しかし、これは新しい取り組みなので販売店や工務店の中には不慣れな方もいます。その困りごとをサポートしていきたい。つまり、私どもが販売店に計算方法を教えて、さらに工務店にレクチャーしていくんです。それ以外にも算定を代行する仕組みも作ります。
国は2020年の省エネ基準義務化に向けて、工務店の長期優良住宅比率を高めていきたい。長期優良化比率は全体では5割を超えましたが、中小工務店は3割くらい、もしかするともっと低いかもしれません。
つまり、私どもが販売店や工務店と一緒になって住宅の断熱化を進めていくことは、国の政策とも一致するわけです。
それに加えて、私どもは断熱材メーカーと組み、省エネパックというものを作って販売していきます。これは単品でものを売るのではなくて、断熱材、窓、給湯器などを組み合わせたもの。こういう仕組みを作ることが私どものメーカーに対する機能。今年は断熱性を高めることをかなり進め、この商流をとっていきたい。
また、これからは工務店向けのリフォーム支援も重要になってくるでしょう。私どもでは、例えばオリコと組んでリフォームローンの紹介をしています。去年は8億円くらいありました。利用しているのは青森や九州といった地域の工務店が多い。
おそらく、戸建ての需要が減ってきてリフォームをやらざるを得ない状況なのでしょう。今後新築の需要が減っていけば、リフォームはもっと増えていくでしょう。さらなる支援が必要です。
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設備・建材の専門商社。国内14カ所、海外2カ所に拠点を持つ。年商は2874億円、従業員は383人(いずれも単体、2014年3月期)。

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