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ゆとりフォーム、契約率90%の鍵は初回訪問にあり

リフォームセールスマガジン (2013年2月号) 6P
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リフォームセールスマガジン

ゆとりフォーム 矢島貴志相模原店店長

ゆとりフォーム 矢島貴志 相模原店店長

23歳の時にゆとりフォームへ入社。29歳で世田谷店の店長に、2年前の相模原店新規出店の際に新店の店長に抜擢された。

ゆとりフォーム相模原店(本社・東京都板橋区)の矢島貴志店長は、初回の打ち合わせ段階で顧客の気に入るプランと妥当な予算を探り当て、2回目の商談で契約。86.7%という高い成約率を維持している。

知恵を総動員してプランを固めていく

 ゆとりフォーム相模原店の矢島貴志店長が行うヒアリングはただ「聞く」のではなく、「顧客が本当に求めているリフォームのプランや妥当な予算を一緒になって導き出す」作業といってもいい。初回のヒアリングでプランや金額をある程度固め、契約の一歩手前まで話しを進める。そして、2回目のプレゼンで契約に至ることがほとんど。矢島さんの契約率は86.7%と会社全体の契約率60%よりも随分と高い。

 ヒアリングの方法は至ってシンプル。これまで手掛けた施工事例のプリントや商品カタログを活用しながら、商品知識を総動員してどんなリフォームをしたいのか、どれくらい予算がかかるのかといった一歩踏み込んだ話しをする。
「幾ら位かかるの?と聞かれて概算の金額だけをお伝えするとシャットアウトされてしまうので、施工事例と金額をセットで伝えてイメージを掴んで頂けるようにしています。そうするともう30万円足せば、ここまでリフォームできるといった、リアルで一歩踏み込んだ話ができます」

 これにより2回目の商談で精度の高いプラン・見積りを提案することができる。営業マンの対応はもちろん、値段・内容に大きな問題がなければ、競合他社の見積もりが揃っていなくても、その時点で契約を決めてくれる人も多い。

自分が行くからには"行ったら決める"つもりで

 ヒアリングの準備に相当の力を入れているからこそ、濃い商談ができる。矢島さんは電話問い合わせがあった段階から、「私が行くからには、"行ったら決める"つもりで準備する」そうだ。
 「他に安くて良い商品があるのでは?と納得できないから決断できないと思うのです。自分が大きな買い物をする立場だったらと想定して、お客様が納得感を持って商品選びをできるようなサポートをすることが大切だと思います」と話す。

ゆとりフォーム 議事録

←ココにも注目!
議事録は事前に書き込み当日は会話に集中

 ヒアリングで使用する議事録も予め打ち合わせ日時や顧客名、聞く項目、計測しなければならない部分を用紙に書き込んでおく。事前にここまでやっておけば、メモ取りに終始することなく会話に集中することができる。

 ★ 事前準備 ★ 

 矢島店長のヒアリング準備は、電話問い合わせがあった段階から既に始まっている。様々な所に注意を払うことで、顧客へ万全な対応を行うことができる。事前に電話で聞き込んでおいたり、調べておくことで、『他社の営業マンとは違うぞ?』と思ってもらえ、この時点で既に差を付けることができる。

  • リフォーム歴で失注対策を練る ・・・ これまでリフォーム経験がある人には、何故その会社には頼まなかったのかを聞き、自分が営業活動を行う上での対策を練る。
  • 駐車場の有無や施主の車を確認 ・・・ ストリートビューで周辺に駐車場はあるか、外観からこれまでにリフォーム歴がありそうかを確認。車が分かれば、車種を確認して、お客の人柄や価値感などを感じ取る。
  • 概要を掴み入念に準備 ・・・ 希望しているリフォーム部位、なぜリフォームを検討しているのか、その他に、住宅の築年数や構造などを聞き出しておき、初回訪問で使う最適な資料を用意する。
  • 打ち合わせはたっぷり2時間 ・・・ 矢島さんは初回の打ち合わせに2時間はかけるので、打ち合わせにかかる時間を予め伝えて確保してもらえるようにする。顧客のことを沢山知ることができ、契約率も高まる。
  • 近隣の店調査しアイミツ対策 ・・・ 住所をもとに近隣にどんなリフォーム店があるか検索。事前に他社情報を調べておくことで、相見積もりの際の作戦を練る。

 ★ 初回訪問 ★ 

 予算を短刀直入に聞いても、正直に教えてくれる客は少ないし、顧客自身もどんなリフォームだとどれ位費用がかかるかが分からない。お互いが腹の探り合いをしているような状態だ。そこで矢島店長が活用しているのが、これまでの施工事例だ。資料を1つずつ見せながら顧客がどの位の予算を見積もっているのか、リフォームにどこまでならお金をかけられるのかを探り当てていく。  例えば浴室のリフォーム検討している顧客の場合、これまで手掛けた浴室リフォームの事例を見せながら、概算費用も一緒に伝える。「そうすると、"うちはコレぐらいでいい"とか"これぐらいしか値段が変わらないんだ"と本音を漏らしていただけます」

  • その他の実例も混ぜ合わせておく ・・・ 浴室の事例に、給湯器やトイレ、キッチンの事例も混ぜ合わせておいて追加工事の提案。「この方は給湯器も一緒に交換されたんですよ。給湯器は10~15年が交換の目安ですから、一緒にやった方が後々心配 しなくていいですよ」というように自然な流れで追加提案。
  • よく見るページはパウチしてファイルに ・・・ カタログのよく見るページをパウチしてまとめたファイルも持っている。各メーカーの商品の特徴を"比べっこ"する際にポイントがまとめられているので分かりやすく伝えられる。
  • ランキング形式で並べて選びやすく ・・・ カタログだけ見せても、顧客は自分が本当に求めている商品が分からない。各メーカーの商品カタログを活用して、"価格が安い順ランキング"や、"人気ランキング"にして商品の全体像を見せてあげると自分に合った設備を選びやすい。事例写真を活用しながら本音を引き出す

 ★ 2回目の商談 ★ 

矢島さんは初回訪問の段階で、プランの内容や大まかな予算といった内容のすり合わせが顧客と既にできているので、次回にそれらを反映させた見積りを提出するだけ。2回目で契約、3回目になる時は見積りの微調整が発生した時ぐらい。見積りサンプルを使って2段階で金額調整


この記事はリフォーム営業マンを応援するビジネス誌
 『Reform Sales Magazine
 リフォームセールスマガジン』 から抜粋しました。
(毎月15日発行/A4サイズ/28ページ/オールカラー)

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