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《輝く!リフォームセールス》お客様の困...

《輝く!リフォームセールス》お客様の困りごとに本気になって行動します

1441号(2021/01/18発行)17面
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輝く!リフォームセールス

今回登場するのは、これまで3000件ものリフォームや新築工事を手がけてきた、ベテラン営業マンの稲葉好彦さん。定年退職後に再就職した店舗でも、年間売上を倍増させる活躍をしている。

佐合木材 リファイン可茂  稲葉好彦さん 62歳 店長佐合木材 リファイン可茂(岐阜県可児市)
稲葉好彦さん 62歳 店長
 
愛知県名古屋市出身。大学卒業後、大手食品会社への就職が決まっていたが、大工だった父親が倒れ、地元の商社に就職。建材を扱う部署になり、その後も建築関係の会社を数社経験。現場での大工仕事などもこなしてきた。42歳で新和建設に入社。美濃加茂支店にて営業としてリフォーム工事に携わる。定年退職を機に、2018年に佐合木材に入社。PanasonicリフォームClubリファイン可茂の店長となった。

色紙に一言!
営業で大切にしてること

出会いによって生まれた人とのつながりで、紹介の輪が広がっていると思います。私たちの仕事はお客様から感謝されることも多いですが、私たちもお客様から仕事をいただけてありがとうございますという思いがあります。営業ではこの二つの言葉を大切にしています。(稲葉さん)

PanasonicリフォームClub リファイン可茂の外観PanasonicリフォームClub リファイン可茂の外観

父親の介護経験生かし将来を見据えたプランも

稲葉さんは競合他社との相見積もりの時、顧客の要望に沿ったプランの他に、必ず「これからの暮らし方」も考えたプランを2~3案持っていくようにしている。顧客の要望に応えるだけでは、どの会社も同じようなプランになってしまい差別化にならないからだ。

最後の1社になるために、今後の生活で起こりうる色々な問題を考えて提案する。この顧客に初めてプランを提案する瞬間が営業活動において勝負所だと稲葉さんは考える。

例えば、60代の顧客がキッチンを取り換える場合、10年後の70歳になった時の状態に思いを巡らす。踏み台が必要になるような高い位置の吊り戸棚は必要ない。火の消し忘れがあると危険なのでコンロはIHにした方が良い。

また、今はお金に余裕があっても、この先はどうなるかわからない。「家の塗装が必要になる10年後、費用を出すことができるのかはわかりません。それなら外壁塗装も一緒に済ませておいた方が安心ですよ、とも伝えます」

稲葉さん自身、父親の介護を経験している。それに伴い、自宅を三世帯住宅(稲葉さん家族、稲葉さんの両親、義母)に建て替えた。

「ベッド生活になると、トイレに行くのも一苦労。うちの父親は頑固で、ポータブルトイレを使いたがりませんでした。そうした経験から、将来寝室の押し入れをトイレに改装することも想定し、配管だけを済ませておくという提案もさせていただいています」

こうした親身な提案で相見積もりを勝ち抜き、4000万円を超える物件を手掛けたこともあった。また、契約に至らなくても「このリフォームは稲葉さんにお願いしたい」と別の依頼を受けることも多い。

稲葉さんが入社する前の同店の年間売上は1億円ほどだったが、入社してからは倍の2億円になっている。

稲葉さんが現場調査の時に持っていくもの

稲葉さんが現場調査の時に持っていくもの打合せ記録簿(方眼紙付き)/ボールペン/鉛筆/消しゴム/消せるペン/スケール/L型定規/方位計測器/採寸計測器/抗菌スプレー/マスク/カッターナイフ/乾電池/照明器具/掃除道具/雑巾/荷物置き敷物/掃除機/マーカーペン/カメラ(スマホも利用)/除菌ティシュ/スリッパ/拡大鏡/マスキングテープ/下地探し器/ドライバーセット/ビー玉/ゴルフボール/ハンマー/ヘルメット

顧客に自宅で寸法を確認してもらうよう、グッズを貸し出しているキッチンや収納家具等の配置が変わる時は、顧客に自宅で寸法を確認してもらうよう、グッズを貸し出している。グッズはポーチにマスキングテープ、ハサミ、ボールペン、メモ用紙、付箋、スケール、カッターを入れたもの。床に寸法通りにマスキングテープを貼ってもらい、実際の感じを体感してもらう。貸し出すと言ってもほとんどそのままプレゼント。いつも車に数セット用意している

アフターメンテから受注90%以上が紹介案件

工事が終わってからの「アフターメンテナンス」が受注のチャンスと話す稲葉さん。転職後、最初に稲葉さんが行ったのはアフターメンテナンスのための人材確保だったほどだ。

稲葉さんは1カ月後、半年後、1年後など定期的にOB訪問をする他、いわゆる近くに来た時に立ち寄る「ちょい寄り」も意識して行っている。「台風が来そうな時などは、特に意識して声かけをしています」と稲葉さん。「いつも気に掛けてくれてありがとう」とOB顧客に思ってもらえることが、次の大きな仕事にもつながっていく。

現在、稲葉さんが担当する案件の90%以上が紹介によるものだ。「お客様目線で物事を考えて、業務以外のことでもお客様の困りごとに対して本気になって行動するか。それが紹介につながっていると思っています。大変ありがたいですね」

これまでプランニングしてきた物件は3000件以上。一級建築士の資格はないが、自称「特級建築士」と冗談を言いつつも、顧客に合った暮らし方提案をしてきた。そのことには誰にも負けない自信とプライドを持っている。

手紙を書くのが好きな稲葉さん手紙を書くのが好きな稲葉さん。手書きの手紙が少なくなった今、顧客に感謝の手紙を書くことで、他社と差別化を図っている

※リフォマガ2020年12月号より一部抜粋

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