首都圏同様、多数の築古団地を抱えるのが大阪府。大阪府住宅供給公社では、管理する賃貸物件の半数以上、1万2000戸をDIY可能物件とする「団地カスタマイズ」を発表。近年進む「DIY賃貸」の中でも、大規模かつ大胆な一手を打った。
DIYイベントの様子。壁へのペイント、棚付けを学んだ
「DIYってこんな簡単にできるんだ」。
今年2月、大阪府寝屋川市の香里三井団地にて、初心者向けのDIYイベントが開催された。近隣住民、団地の既存入居者、入居希望者など、年代問わず、20人ほどが参加。講師を招き、棚の取り付け、壁紙の貼り方を教わった。公社では3カ月に1回ほどのペースで、このようなイベントを開いている。
和やかなイベントの雰囲気とは裏腹に、大阪府が抱える問題は深刻だ。管理物件2万戸のうち、約半数が築40年以上。さらに入居者のうち半数近くが60歳以上と、高齢化も進む。このような状況のため2、3年前から急激に空室が進行しており、今年3月末時点で入居率91.3%。今後、さらに空室は広がると予想される。今後は14団地1849戸で建て替えも計画されているが、問題を解決するには至らない。

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2025/06/20掲載