・優良ストック住宅推進協議会が中古住宅査定の新システムを構築
・従来、古家が適正に評価されず査定価格が低かったことが設立背景
・新方式では従来ならば0円だった物件が平均300~600万円ほどで売れた
ハウスメーカーが覆す、不動産業界の商慣習
築20年を超えると建物価格は0円―――。こんな査定はおかしい、と声を上げているのが優良ストック住宅推進協議会(東京都千代田区)だ。同団体は大手ハウスメーカー10社とその関連不動産会社からなる業界団体。これまで当たり前とされてきた建物価格査定の常識を覆す活動を続けている。
査定方法がおかしい?
「私たちが建てた家が築20年を超えると価格がゼロ。こんな評価であってはいけない」。こう話すのは同協議会の代表幹事で積水ハウスの執行役員でもある松島雄一氏だ。
大手ハウスメーカーが憤っているのは、不動産業界で当たり前に行われている価格査定の方法だ。一般的に、中古の戸建て住宅を価格査定する場合、築年数を重要な指標として価格を割り出す。国では木造戸建て住宅の耐用年数を22年と定めているため、例えば築25年の戸建て住宅を査定する場合、「古家(ふるや)」として扱われることが多く、査定価格はゼロとなるようなケースもある。

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