SNSやホームページによる集客、チャットツールで社員と連絡を取り合う、顧客管理は専用ソフトを利用する―――。リフォーム業界のデジタル化は年々加速している。だが「もっと他社にはないデジタル集客をしたい」「まだ収束しないコロナに対応していきたい」「より効率的に仕事を進めたい」と一歩進んだデジタル化を考える場合、何に取り組むべきか。最新のITツールを活用する4社から、活用方法やその効果を聞いた。
【リポート/編集部 後藤梓】
バーチャル上で社員がどこにいるかわかり、気軽に話しかけられる
バーチャルでオフィスが映る「oVice」活用
「コロナ禍で4分の3近くの社員がテレワークを導入しました。現在は育児中の社員は在宅勤務を継続し、施工管理も現場の訪問後に、自宅が近ければ帰宅してオンラインで仕事するなど、柔軟に対応できるようにしています」と語るのは楓工務店(奈良県奈良市)の田尻忠義社長だ。
同社では同じオフィスで働いてなくても孤独感を感じず、社員同士の仕事内容が把握できるよう、ビデオ会議システム「oVice」に常時接続を徹底している。
このシステムでは、バーチャル空間で実際のオフィスや自宅が映り、自分はアイコンが表示される。最大のメリットは他の社員に簡単に話しかけられること。相手のアイコンをクリックすれば、メッセージを送れるだけではなく、ビデオ上で話しかけられる。「電話やZoomとなると改まって声をかけることになりますし、いちいち接続するのは面倒で、コミュニケーションが減ってしまう。ですが『oVice』はちょっとした雑談や確認で話しかけやすい。在宅でも、出社しているときと近い環境になります」と田尻社長は話す。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1654号(2025/06/23発行)19面
-
1652号(2025/06/09発行)1面
-
1651号(2025/06/02発行)2面
-
1651号(2025/06/02発行)5面
-
1651号(2025/06/02発行)9面