・イシザキが、ロングテール層をターゲットに売上高35億円に拡大
・一般顧客と新規顧客を重点的に開拓、販売客数を伸ばした
・顧客管理をツールによって効率化し、さらに戦略を練る
ロングテールを効率よく掴む
1935年に設立し、住設機器の卸売りや特殊バルブの開発・生産を行っているイシザキ(東京都大田区)の年商は約50億円。同社では、ロングテールを取り込むことで、10年間で住設機器の売上高を3倍の35億円まで拡大した。同社の石崎信之常務取締役に、具体的な取り組みについて聞いた。
売上データを様々な角度から分析し、ロングテールをつかむ数々の戦略を実施
単価ではなく顧客を拡大
同社が着目したロングテールとは、売り上げは低いものの顧客数が多いユーザーの層を指す。従来は、売上高が大きい顧客への販売に注力することで、売上高を確保するという戦略を取っていた。
しかし、10年ほど前に主要取引先が相次いで倒産し、売り上げが伸び悩んだ。戦略の練り直しの必要に迫られた際に考えたのが、1件の顧客への販売額の拡大に注力するのではなく、顧客数自体を増やすこと。新たな売上の柱を早期に獲得するには、条件の悪い販売先でも新たに取り引きをするしかないという判断だった。

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