英製塗料「F&B」に懸ける想い
室内塗料を販売するカラーワークス(神奈川県大和市)の秋山千恵美副社長は、住宅に色を取り入れる文化を広めることに力を注いでいる。同社が日本総代理店を務めるイギリスの内装塗料メーカーFarrow&Ball(ファローアンドボール、以下F&B)の商品を輸入するまでのストーリーやこの塗料に懸ける想いを聞いた。
日本のお茶にちなんで名付けられた穏やかなグリーンの「BANCHA(バンチャ)」
質に惚れ込みイギリスに直談判へ
「私はペンキを売りたいというよりは、日本のインテリアに色がついてほしい。色のある生活を売りたいのです。そのためにこの塗料がいいと思いました」と秋山氏は語る。
秋山氏はアメリカの塗料ベンジャミンムーアを初めて日本に輸入した人物だ。「こんなカラフルなペンキがあったらみんなペンキを塗るだろうと思った」と当時を振り返る。しかし、そうはならなかった。「設計やデザイナーはいいねと言うけれど、色数がありすぎてどう使いこなしていいかわからない。お客様からはこれはアメリカの色だねと拒絶を受けました」
秋山千恵美 副社長
そんな経験をした後、ある時、アメリカの展示会でF&Bに出会う。今から20年以上前のことだ。「カラーチャートを見て、これは日本の色だと思った」という。F&Bは1946年にイギリスで設立された。塗料には最高品質の顔料がたっぷりと含まれているため、光を乱反射する。光の当たり方によって見え方が変化するため、見る時間帯や角度によって色味が異なって見える。複雑で奥深い色合いはやわらかな空間をつくり出す。ラインナップされている132色はどれも上品であたたかみがあり、日本の住宅にも馴染む。
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