ナニワ 吉田昌広 社長
大阪市で住設・建材販売を手掛けるナニワ(大阪府大阪市)。この4月、吉田昌広社長が5代目となる新たなトップに就任した。社員数140人で、売上高は101億円。これをどう伸ばすかが課題だ。
「当社の今の売り上げポテンシャルは、最大で110億円。この壁をどう超えるか。そのための戦略をこの1年で見定めます」
吉田社長が最も注力しているのが、社員のレベルアップ。特に商品知識の習得に力を注いでいる。
「当社は昭和27(1952)年、TOTO製品の販売を主体にスタートしました。ですから、TOTO製品に関しては誰よりも詳しい。ところが、他メーカーの商品知識はまだ十分ではありません。今はインターネットの時代で、エンドユーザーはWEBで何でも調べられます。うちの社員よりエンドユーザーのほうが詳しい、という事態だけは避けなければならない」
メーカーからレクチャーを受けるだけでなく、社員を講師にした勉強会を実施。人に教えることで、教える側の知識が補強されるという。
「細かい話ですが、世間には昔ながらの和式トイレがまだ数多く残っています。こうしたトイレの構造や部品について、今の若い社員は知らないんです。しかしリフォームの現場では、古いトイレの修理をどうするかといった話が必ず出てきます。こうした旧来の知識を伝達し、共有する仕組みが必要ですね」
半期に2、3回のスパンでテーマを与え、新入社員同士で商品知識を教え合う勉強会を試験的に実施。形になれば社歴3~5年の営業社員にまで拡大し、全社に広げたい意向だ。
リフォームに関しては、省エネリフォームや中古住宅リノベーションなどに注目しているが、関西エリアではまだ時期尚早だと吉田社長。
「リフォームは、どれだけエンドユーザーにプラスアルファの提案ができるかに尽きますが、そうするにも商品知識が絶対に必要。この1年は人材育成の地固めに専念し、来年から方向性を決め、具体的に動いていきます」
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