「市場は厳しい」
5月12日に発表されたミサワホーム(東京都新宿区)の中期経営計画。2019年度の売上高計画をまとめたものだが、同社の事業で唯一現状よりもマイナス成長の事業が一つだけある。それが戸建て住宅事業だ。
■新中期経営計画の目標(事業別売上高)
同事業の売上高計画は2270億円で16年度比2%のマイナス。リフォーム、不動産、まちづくり、資産活用といった事業はいずれもプラス成長を見込むが、同社の売り上げの5~6割を占める主力の戸建て事業は伸びない、と判断したようだ。
ミサワホームは1967年に三澤千代治氏が創業し、71年には上場するなど一気に成長。いち早くプレハブ住宅に取り組み、業界トップレベルの戸建て住宅会社に成長した。歴史ある主力事業ではあるが、市場環境の悪化にはあらがえないようだ。
竹中宣雄社長はこう話す。「2016年度の新設住宅着工戸数は97万4000戸で、前年よりも大幅に伸びたが、これは貸家が大きく伸びたわけで、一般住宅は29万2000戸。リーマンショックの翌年は28万7000戸なので、実はその頃と同じくらいの1年だった」。さらに、「民間シンクタンクの将来の推計でも、少子高齢化が進み、平成40年には全体でも60万戸くらいのマーケットなるとの見方で大変厳しい環境。これを踏まえた新中期計画を推進していかなければならない」。

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