・ミサワホームが複合施設やコンパクトシティ型建築に尽力
・高齢者ニーズを満たす施設をつくりミュニティを支える拠点に
・従来の新築戸建てに依存していた事業構成からの脱却を図る
住まい、医院、介護を一つに
ミサワホーム(東京都新宿区)は、オフィスやマンションだけでなく、医療・介護・子育て支援の複合施設やコンパクトシティ型の不動産の開発を「まちづくり事業」として進めている。同事業では、新築に限らず、「リファイニング建築」をはじめとする既存ストックの活用を交えながら、人口減少や少子高齢化といった社会問題の解決に取り組んでいる。
秋田市18階建ての物件(2020年完成予定)
都市機能の凝縮
例えば、2020年に完成予定の秋田市の18階建ての物件。低層階には、クリニックや調剤薬局、生活支援サービス窓口を設けた金融機関など、高齢者のニーズを満たすための施設を誘致。中層階を全25戸の賃貸住宅、上層階を全45戸の分譲住宅とする計画だ。高齢者が安心して暮らせるだけでなく、地域の人たちと気軽に交流ができるカフェスペースも用意する。さらには、保育施設を設けることで、継続的に地域コミュニティを支える拠点として整備していく。
また、自治体と連携した事業も展開している。昨年10月には神奈川県藤沢市と「藤沢市藤が丘二丁目地区再整備事業」に関する基本協定を締結した。これは、同市が保有している老朽化した職員住宅や看護師寮を解体し、公共施設と民間の収益施設が一体となった複合施設をつくるというもの。
「藤沢市藤が丘二丁目地区再整備事業」。公共施設と民間施設を一体化する
民間部分には、小児科や内科、歯科といった複数のクリニックや調剤薬局が入居する医療モールを整備。さらに、小規模多機能型居宅介護施設やシニア向けのフィットネスクラブを設けることで、健康的なシニアライフを支援する。

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