積水化学工業の2014年3月期決算のリフォーム事業売上高は1054億円と、1000億円を突破した。2014年度を初年度とする3カ年の中期経営計画では、住環境事業をリフォーム、不動産、住生活サービスに細分化。2016年度に新築OB客へのリフォームのみで1300億円の売り上げを目指す。
"住宅メーカー"から"住環境創造カンパニー"へ
積水化学工業は、リフォーム売り上げの約95%を約50万戸の新築OB客から獲得している。キッチン・バスなどの水まわり重点商材や塗装・改装販売の順調な増加がリフォーム事業の増収につながった。
関口俊一常務執行役員・住宅カンパニープレジデントは、2020年代を見据えた長期ビジョンを「"住宅メーカー"から"住環境創造カンパニー"へ」とし、「もの(戸建て住宅)を作ったところからお客様の暮らしまで面倒を見たい。サービスソフトも導入したい」と話す。
その上で、より注力すべき8つの事業(Growing8)の1つにリフォームを掲げ、OB顧客に魅力ある商品、サービスを提供していくことを方針とした。具体的な中身について関口プレジデントは次のように話す。
「OB客のうち築16年から25年のお客様が約20万戸、リフォーム適齢期というボリュームゾーンになっております。この方々がキッチン・バス、水まわりの改装をしていただけますので、きちんと顧客接点を強化して取り込んでいきたい。商材は、水まわり関係のほか、新築で取り入れた太陽光、HEMS、蓄電池、といったものでOBのお客様でもスマートハウスを実感できるようにしていきたい」
2016年度には、新築OB客のリフォームだけで1300億円の売り上げを計画しており、顧客提案を強化していく。
「例えば昨年の築15年から25年までのお客様ですが、キッチン、バス含め、対前年比で30%伸びています。それを私どもは続けられると思っているのです。内販でキッチン・バスのリフォームをされた方は10%前後、ということはまだまだ90%以上の方がキッチンとかバスのリフォームをされる可能性が残っています。そういう方にまだまだご説明が足りていません。それが私どもの反省でございますので、この3年間も今までどおりリフォームコーディネーターという営業マンを増員しながらお客様接点を増やして提案をしたいと思っております」(関口プレジデント)

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