積水化学工業(東京都港区)は、新築OB客約50万戸へのスマートハウスリフォームを強化する。このたび室内に置ける小型リチウムイオン蓄電池「e-Pocket」を商品ラインアップに加えたことで、「太陽光、HEMS、蓄電池」の3種の提案を開始。消費増税によりキッチン等の需要が落ち込んでいることから、新たな商材によるニーズ開拓を進める。
同社は、太陽光こそ累計15万棟の実績があるものの、HEMSは3万個、蓄電池に至っては8000個の販売と、50万戸のOBストックを考えると、販売余地は大きい。通常のスマートハウスリフォームはそもそもエネルギー利用量を減らすため、住宅性能を上げることが基本だが、積水化学工業のOB客は築古でも比較的断熱性が整っていることから、機器を中心にした提案を進める。
「築年数の古い住宅でも100mmの断熱材が入っています。サッシを2重にするだけで、断熱化ができます」(関口俊一取締役常務執行役員・住宅カンパニープレジデント)
同社の2014年度上期連結リフォーム売上高は、前年度比4.4%増の539億円。増収となったものの、関口プレジデントは「受注が厳しい」と足元の状況を話す。
近年は、築15~25年のリフォーム適齢期OB客、約万戸に向け、キッチン、バスの水まわり商材提案を強化。現状10%ほどのキッチン、バスリフォーム実施率の向上を進めてきた。ただ、今期は、前期に駆け込み需要の影響もあり、水まわりを含めた500万円前後の工事の動きが悪い環境下にある。そこで、「太陽光、HEMS、蓄電池」の3商品に注力している。
今年度の通期リフォーム売り上げ計画は、前年度比4%増の1100億円。市況が悪い中ではあるが増収を目指す。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
WEB限定記事(2025/04/01更新)
-
WEB限定記事(2025/03/27更新)
-
1640号(2025/03/10発行)5面
-
1640号(2025/03/10発行)3面
-
1632号(2025/01/13発行)3面