住友不動産(東京都新宿区)が「新築そっくりさん」に代わる新たなリフォーム戦略を次々と打ち出し始めた。水まわりの部分改修や築浅住宅、女性をターゲットにした商品などが登場している。
「平成パック」「家事らくらく」発売
同社は1996年以来20年にわたり、戸建て一棟丸ごとリフォーム「新築そっくりさん」を主力にしてきた。累計10万棟の受注を達成したが、競合の増加や消費増税による高額リフォームの買い控えなどの影響で成長が停滞し、2014年度のリフォーム売上高は初のマイナス成長となっていた。
そこで、同社は従来の「そっくりさん」頼みの戦略から転換し始めた。昨年春には水まわり4点パックを開始。9月には築浅の耐震基準を満たした住宅をターゲットにした「平成パッケージ」を販売。同商品は30坪当たり600万円台の定額商品。「そっくりさん」の半額程度。壁を壊して耐震補強せず、水まわりや内装クロス、床の張り替え、外壁塗装などを行う。
住友不動産の主なリフォーム商品
◎新築そっくりさん(耐震改修含む全面改装) ... 1300万円
◎平成パッケージ(耐震改修の伴わない大型リフォーム) ... 650万円
◎水まわり4点パック(水まわり4点の設備と工事範囲の内装工事) ... 175万円
◎家事らくらくリフォーム(家事を快適にするための空間単位の改修) ... 100万円
さらに、昨年12月に部屋単位のリフォームを提案する「家事らくらくリフォーム」のサービスを開始した。これはキッチン、洗面所といった部屋ごとのリフォームを行う際に、生活上の不満や不便さを改善するための100超のプランから最適なものを提案する。
近年、暮らしやすさを求めた改修相談の問い合わせが増加していることも、部分リフォーム推進の要因の1つとなっている。

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