夏、室内の温度を快適に保つためには、外の熱を室内に侵入させない工夫が必要だ。その方法の1つとして、窓に遮熱フィルムを貼るという方法がある。大掛かりな工事などが不要で、手軽に取り掛かれるのが魅力だ。
窓から侵入する熱気を手軽にシャットアウト
夏の冷房時に、家の外から入ってくる熱のうち、約7割は窓などの開口部から侵入してくる。そのため、夏の熱対策には窓の遮熱効果を高めることが有効だ。
単板ガラスの場合、太陽光の1割ほどしか反射してくれない。単板ガラスを用いた窓では、外から差し込む日射熱をほぼ防いでくれないと言える。
対策としては、Low-Eガラスなど遮熱効果の高いガラスに交換する方法もあるが、サッシの交換などが必要となり、工事が大掛かりになってしまう。
そこで、手軽に遮熱効果を高める方法として注目したいのが、遮熱フィルムの活用だ。
室内の明るさを保ちつつ熱線のみをカット
太陽光には紫外線、可視光線、赤外線などが含まれる。そのうち、熱源となるのは赤外線。その中でも特に影響を及ぼすのが近赤外線だ。赤外線は人の目には見えないため、これだけをカットしても室内の明るさには影響しない。
遮熱フィルムは、暑さに影響する赤外線のみをカットし、採光性を保つために必要な光線は通すよう作られている。そのため、暑さを防ぎたいが、室内は明るく保ちたいという際には最適だ。遮熱フィルムを貼った場合と貼らない場合では、窓際の温度に5.4℃も差が出たという調査もある。
既存の窓ガラスにフィルムを貼りつけるだけなので、大掛かりな工事などが必要ないのが最大のメリット。
室内環境を快適に保つだけでなく、省エネ効果も期待できる。残暑対策の一手として、提案しよう。

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