有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

窓の「遮熱フィルム」で残暑を涼しく快適に

窓の「遮熱フィルム」で残暑を涼しく快適に

このエントリーをはてなブックマークに追加

 夏、室内の温度を快適に保つためには、外の熱を室内に侵入させない工夫が必要だ。その方法の1つとして、窓に遮熱フィルムを貼るという方法がある。大掛かりな工事などが不要で、手軽に取り掛かれるのが魅力だ。 

窓から侵入する熱気を手軽にシャットアウト

 夏の冷房時に、家の外から入ってくる熱のうち、約7割は窓などの開口部から侵入してくる。そのため、夏の熱対策には窓の遮熱効果を高めることが有効だ。

【図1】夏の冷房時(昼)に開口部から熱が入る割合

 単板ガラスの場合、太陽光の1割ほどしか反射してくれない。単板ガラスを用いた窓では、外から差し込む日射熱をほぼ防いでくれないと言える。

【図2】単板ガラス(3mm)の日射侵入率

 対策としては、Low-Eガラスなど遮熱効果の高いガラスに交換する方法もあるが、サッシの交換などが必要となり、工事が大掛かりになってしまう。

 そこで、手軽に遮熱効果を高める方法として注目したいのが、遮熱フィルムの活用だ。

室内の明るさを保ちつつ熱線のみをカット

 太陽光には紫外線、可視光線、赤外線などが含まれる。そのうち、熱源となるのは赤外線。その中でも特に影響を及ぼすのが近赤外線だ。赤外線は人の目には見えないため、これだけをカットしても室内の明るさには影響しない。

【図3】日射エネルギー波長分布の概形

 遮熱フィルムは、暑さに影響する赤外線のみをカットし、採光性を保つために必要な光線は通すよう作られている。そのため、暑さを防ぎたいが、室内は明るく保ちたいという際には最適だ。遮熱フィルムを貼った場合と貼らない場合では、窓際の温度に5.4℃も差が出たという調査もある。

遮へい係数が低いフィルムほど 効果が大きい

 既存の窓ガラスにフィルムを貼りつけるだけなので、大掛かりな工事などが必要ないのが最大のメリット。

 室内環境を快適に保つだけでなく、省エネ効果も期待できる。残暑対策の一手として、提案しよう。

遮熱フィルム主なメーカーと製品

スリーエムジャパン 「スコッチティント」

リンテック 「ウインコス」

サイバーレップス 「マプロ」

三晶 「マディコ」

ジェイトップライン 「シーグ」

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる