YKK AP(本社・東京都千代田区)は2010年12月18日にMADOショップの直営店を東京都立川市、若葉ケヤキモール内にオープンした。オープンから約9ヶ月、来場者は月に900名に及ぶ。ユーザー向け店舗を出した目的と、現在の成果ついて取材した。

▲立川市の複合商業施設「若葉ケヤキモール」内に出店。モールには年間30万人が来場する。
エンドユーザーとの接点作りを
「オープン時はフラッと訪れる人が多かったですが、今では目的意識を持って来店する方が多いですね」山谷幸司店長は地域に根付きつつある変化をこのように話す。
YKKAPは2010年4月からMADOショップ事業を実施するにあたり、メーカーとして直接エンドユーザーの接点をつくり、ノウハウを蓄積する窓口としてこの直営店を開設。全国のMADOショップ事業者の研修所としても機能している。今まで研修で訪れた人は約100名。イベントの取り組み方やポスティング方法などさまざまなノウハウを提供している。
直営店での売上げ目標は月間1000万円。営業3名、女性店舗在住員3名の計6名スタッフで運営中だ。「メーカーの直営店なのでお金を使って派手な装飾をしていると思われがちなのですが、やっていることは地道な活動です」(山谷店長)
たとえばイベントでは予算1万円という制限のもと、工作教室を実施。なるべく集客数を上げるため、12月はクリスマスリーフ作り、5月はこいのぼり作りと季節にあった内容を盛り込んでいる。集客用のチラシも同店で作成し、営業社員自ら配布する。

▲手作りチラシの一例。イベント内容とリフォームメニューが簡潔に記載されている。
営業が自らポスティング
「営業社員ごと、月に配布する枚数を決めて地域をまわります。数は3週間で4000部ほどです。ポスティング業者だと不特定多数にチラシを配布されてしまいますが、自分たちがやることで、この家だと窓リフォームが見込めそうだとか、ニーズに合わせたチラシ配布ができます」(山谷店長)
イベントは月に1~2回開催、一回の集客は100名を超える。チラシでの集客のほか、商業モールに店舗がある強みとして当日フラリと来店する人も多い。
受注件数ベースの商材割合を見ると内窓が4~4.5割と一番多いが、エクステリア商材も1.5割ある。窓まわりの提案を中心とするが、住まいに関する相談があった際、受注の機会を逃さないよう多様なニーズに対応できる体制を作っている。今後の新しい取り組みとしてはインテリア事業者と協力体制をとり、カーテンなどの同時提案を開始する計画だ。
2011年の3月末で全国のMADOショップ数は350店まで増加した。2012年度1000店舗目標に向け同店舗でさまざまなユーザー情報を各MADOショップ他、自身にもフィードバックしていく。

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