~リフォーム商材、この一品~
帝人フロンティア かるてん
大手繊維メーカーの帝人グループ(東京都千代田区)が防災性の高い建材作りを強化している。グループの帝人フロンティア(大阪府大阪市)の製造販売する天井仕上げ材「かるてん」は、熊本地震以降問い合わせが10倍になるほど、注目を集める建材だ。
帝人フロンティアの天井材「かるてん」。大きさは90×90センチで平米あたりの重さは700グラム
柄は無限に
防災に適した建材として、同社が今最もPRに注力している商品の一つが「かるてん」だ。繊維メーカーとして長年培ってきた技術が同製品にはふんだんに使われている。
「『かるてん』には4つの特徴があります。それはテイジンのポリエステル製のタテ型不織布『V-Lap®』の持つ機能をフルに生かしたものとなっています」(ノンウーブンソリューション部かるてん課・内田俊一課長)
まず第1に軽さが挙げられる。なんと平米700グラムしかない。一般的な石膏ボードは平米6.5キロもあることから、繊維素材ならではの特徴を生かして10分の1に近い軽さを実現している。
なぜ軽い必要があるのか。それは地震が発生した際を考えれば一目瞭然だ。ショッピングモールや大型施設の場合、地震で天井パネルが崩れ落ちてくることがある。その時、6.5キロものパネルが頭の上に降ってきたら軽いけがでは済まないだろう。しかし、同製品であれば、ヒラヒラと舞いながら落ちてくるので、大けがを負うこを避けられる。
続く2つ目が、吸音性と断熱性に優れている点だ。そもそも同製品は東日本大震災発生後、仮設住宅に住む被災者の悩みの解決を目的に開発された経緯がある。その悩みが騒音と夏冬の寒暖差だ。『V-Lap®』を素材とする同製品は、もともと敷布団、電車のシート、自動車の吸音材として採用されており、そもそも高い効果を有することが認められている。
3つ目が施工の簡単さだ。700グラムという軽さもあり、職人が一人でハシゴを登って片手で商品を抑えながらビス留めを行うことができる。商品にはあらかじめ隅にビス穴が開けられてあり、一辺4カ所を止めるだけで固定ができる。
「かるてん」の角には穴が開いており、ビスで止めるだけで簡単に施工できるようになっている

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