【変わる日本の壁 PART 2】
1月7日号では、輸入壁紙について特集した。今回は、国内壁紙シェア最大手のサンゲツ(愛知県名古屋市)の取り組みを紹介する。壁紙デザインの新たな可能性を生み出すコンペを開催。壁紙リフォームを促進するために見本帳も刷新した。
大賞に輝いた「フィヨルド(fjord)」。引っ掻いて作った線で、氷河が削れていく様子を表現
デザインアワード開催
同社は、壁紙のデザインを公募する「サンゲツ壁紙デザインアワード」を開催している。
昨年、521作品の中から大賞に輝いたのは、画家の山田茂氏が手がけた「フィヨルド(fjord)」だ。ペースト状にした大理石の粉を塗った下地に、銀箔を貼って黒く塗装し、尖った金属棒で引っ掻いて線を描いている。「氷河が岩石に当たって削れていくフィヨルドという自然の模様を空間の中に表現したかった。引っ掻いてできる線は、不均等で力強い。壁いっぱいにこの線があることでダイナミックな空間が作れるのではないかと思いました」と山田氏は語る。審査員のthe range designの寶田陵代表は、この作品について「壁紙の概念を超えている。自分の設計する空間の中で使いたい」とコメントした。大賞には賞金100万円を贈呈、さらに商品化もされる。

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