LIXIL(東京都千代田区)が、6月25日の株主総会で経営に復帰した瀬戸欣哉氏のもとで新たなスタートを切った。前期の国内のリフォーム商材売上高は2.2%増収の3089億円で好調に推移。販売の一翼を担うFC、VC事業は10月に迎える消費増税に向けて万全の体制を整えている。加盟店事業の責任者であるリフォーム事業部渋谷和徳事業部長は「リフォーム会社のバックアップを強化していく」と力を込める。
ローン利用で設備の質アップ
今期これまで同社が仕掛けてきた拡販戦略の1つが、おなじみとなってきた無金利ローンだ。これは同社が指定するキッチン、バス、窓などの78製品のいずれか1つ以上を導入するリフォーム工事を、ローンで支払う場合、金利・手数料を同社が支払うというものだ。
5月から9月までで、増税前の駆け込みリフォームを後押しする。
このローンが絶好調で、5月の結果が前年比で利用客が1.8倍に、ローンを利用した売り上げで1.4倍に増えた。 また、ローンを利用した工事の客単価は約200万円。これは現金で支払う工事よりも高かった。
「手持ちの現金がなく、また持ち出さなくても設備をアップグレードできることがローンを利用するメリット。リフォームは現金払いが当たり前ですが、加盟店がローンのメリットを説明できれば、もう1品、もうワングレードアップになる可能性が高いんです」(渋谷事業部長)
現在、ローンを取り扱う事業者は、フランチャイズのLIXILリフォームショップ571店舗のうちで2割ほど、ボランタリーチェーンのLIXILリフォームネット1万2,000社のうちで1割ほどだが、ローンサービスの導入と提案スキルを磨く企業は増え続けている。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1655号(2025/07/07発行)2面
-
1655号(2025/07/07発行)7面
-
1655号(2025/07/07発行)1面
-
1654号(2025/06/23発行)25面
-
1654号(2025/06/23発行)25面