日本企業初の「ミラノサローネ国際家具見本市アワード」の受賞や世界3大デザイン賞の1つである「iFデザイン賞」の6年連続受賞など、これまで国内外のデザイン賞を数多く受賞し、高い意匠性を誇るサンワカンパニー(大阪府大阪市)。そんな同社で商品開発に携わるのがマーケティング部企画デザイン課だ。どのように企画を行っているのか、今年新たに発売された商品の企画とデザインを担当した女性たちにその裏側を聞いた。
マーケティング部企画デザイン課高岡見帆氏(左)、布目菜々子氏(右)
収納を選び、彩る楽しさを
壁付けの収納ボックス「ピッタラ」には、新たにカラーとサイズのバリエーションを追加した。同商品はパネルの厚みを7.5mmにおさえており、意匠性が高く、幅は1mm単位でオーダーが可能な商品だ。
これまではホワイトと木目調3色の計4色展開だったが、今年5月にブラックとグレー、そしてグレージュ・コーラル・スモークグリーンのニュアンスカラー計5色を新たにラインナップ。サイズも奥行きと高さを各1サイズ増やした。奥行きはこれまで200、300、400mmだったが、新たに500mmを追加。高さは400、600、900mmに加えて200mmをラインナップ。用途や空間コーディネートの幅をより広げられるようになった。
これらのラインナップ拡充を企画したのは高岡見帆氏だ。きっかけは、エンドユーザーがSNSにアップしている施工事例。発売当初は玄関や洗面空間への設置を想定していたが、実際にはキッチンなどさまざまな場所で採用されていることがわかった。どんな場所にも合うすっきりとしたデザインや1mm単位でサイズ調整ができる柔軟性を生かし、より広く展開したいと高岡氏は考えた。「日本の収納は塊で重たいイメージがありますが、海外では壁を飾って楽しんでいます。もっと選ぶことを楽しんで、空間を彩れるものになったらいいなと思いました」と語る。

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