ニッコー(石川県白山市)では業務コストの改善に成功した。住宅設備の保守メンテナンス部門で発生する工事費用の債権管理にかかっていた業務負担を、後払い決済を導入することでアウトソーシングした。
同社は創業100年を超える陶器ブランドとして有名だが、陶器事業部のほかに浄化槽やバスなどの住設環境機器事業も展開。
浄化槽の保守点検管理事業においては、定期的な工事・点検後、毎月相当数の口座管理業務が発生していた。支払い手段は口座振替やコンビニ前払いが主な方法だが、通常、保守点検管理はお客様と契約後、年一回払いの口座振替にて引き落とされる。未入金が発生した場合に督促の電話の業務や振込用紙の再送手配などの負荷がかかっていた。口座振替そのものの手続きも、基本、在宅時に申込書類を書いてもらうために訪問する必要があり、郵送の場合でも送付のコストがかかっていた。
与信や、顧客の口座情報のシステム登録、工事後の請求、引き落としの確認、未入金の顧客の確認・催促、口座振替用紙の再発送と、振替口座の変更手続きなど口座管理業務も多岐にわたり、月末・月初のたびに20人弱のメンバーで1~2日かけて作業に追われていた。
振替のできなかった顧客への確認・督促件数も年間約250件生じており、そのたびに4人がかかりきりでコンビニ支払いの振替用紙を手配したり、振込日時を確認するという作業が必要で、経理等の担当の人件費もかさんでいた。
そこで、ネットプロテクションズの後払い決済を導入。「口座管理に関わるほとんどの業務をアウトソーシングしたところ、現在では、専任担当者が1日あたり3時間ほどの業務時間を費やせば作業が完結し、事業部全体の業務効率が高まりました」(河邉貴彦氏)
「与信管理業務の工数削減により、お客様への提案の時間・幅が広がり、全体的な改修修理の受注金額がUPした。生産効率向上によってお客様と向き合う時間も増やせ、設備が壊れる前に点検ができるようになりました」(畔地伸一氏)

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