大建工業(大阪府大阪市)は今年度40周年を迎えた建築音響製品の開発・製造・販売を手がける「音響事業」を強化する。2021年度に75億円だった事業売上を約33%伸ばし、2025年度に100億円を目指す。
住宅における音の悩みを動画やイラストで紹介するコンテンツ「40の音物語」
1982年に開始してから、1986年にはフローリング普及による上下階の騒音問題対策として防音床材を開発・販売。1991年にはAV機器の高性能化に対応して、音も映像も楽しむホームシアター提案を開始。2011年には住宅内の音環境を快適にする「快音」提案を開始するなど、時代の流れやニーズに合わせて展開してきた。
1983年に設立した音のコンサルティングを担う「サウンドセンター」への問い合わせが増えており、現在は月に1000件、個別見積もり提案は月に350件と、音に対するニーズが高まりつつある。こういったニーズに応えるべく、40周年を記念して複数の策を講じる。
まず同社のウェブサイト内に、住宅における音の悩みを動画やイラストで紹介するコンテンツ「40の音物語」を公開。同社の製品を使ったさまざまな解決策を提案している。音響製品部 サウンドセンター センター長の井上直人氏は「音の問題を認知させ、解決するお手伝いができることをPRしていきます」と語る。
また、「サウンドマルチルーム」の提案を強化していく。サウンドマルチルームは、多目的な用途に使える簡易防音室のこと。多彩な音響建材を組み合わせることで、一般の居室よりワンランク上の快適な音環境を実現する。「コロナによって今までなかったような家での過ごし方が増え、多目的に使える部屋が欲しいという要望が出てきている。多目的に使える部屋を作るのであれば、少し防音すれば用途がもっと広がります」と井上氏。
ほかにも同社最高ランクの防音室「スーパープレミアム防音」の提案など、さまざまな施策を行っていく計画だ。
音響製品部 サウンドセンター センター長 井上直人 氏

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