光熱費上昇などが需要後押し
LIXIL(東京都江東区)の窓販売数が伸びている。リフォーム樹脂内窓「インプラス」が昨年1~7月対比で約120% 、取替窓「リプラス」は同約150%の伸長。昨今の電気料金の急激な値上がりによる光熱費の節約志向や、省エネに関する高い関心が需要増加に影響しているようだ。
施工時間の大幅な短縮と簡素化を実現した「リプラス汎用枠」
とりわけ高い伸び率となったリプラスは1月に汎用カバーモールをモデルチェンジし、既存の窓を1日でトリプルガラスのハイブリッド窓にリフォーム可能な取替窓「リプラス汎用枠」と「リプラス高断熱汎用枠」として発売した。同商品は、これまで施工の際に課題とされた施工時間の大幅な短縮と簡素化を実現。施工店からは「導入しやすくなった」などの声が出ており、販売数の伸びにつながった。
国は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、住宅を含む家庭部門のCO2削減目標を66%(2013年度比)とし、全部門中で最も高い数値を設定した。窓やドアなど開口部からの熱の流出は約6割と多いことから、LIXILでは高断熱汎用枠等の高性能窓の開発を推進。ユーザー側もエネルギーコストの急激な上昇などから高性能窓への交換ニーズが高まっているようだ。
実際、LIXIL住宅研究所が6月に実施したアンケートでは、省エネリフォームを「ぜひ実施したい」「できれば実施したい」が49.4%、自宅で実施したい省エネリフォームで「断熱性の高い窓の採用」が48.8%だった。いずれも前向きな回答が半数近くとなっており、断熱性向上への高い関心が見える。
「今後も手軽に交換してもらえるよう、さらに施工性を上げていきたいです。新築はもちろん、リフォームでの窓交換が省エネに大きく貢献することを知ってもらうことで、地球規模での脱炭素に貢献できればと考えています」(LIXIL Housing Technology サッシ・ドア事業部窓リフォーム商品開発室・金知晃室長)
LIXIL Housing Technology
サッシ・ドア事業部 窓リフォーム商品開発室
金知晃 室長

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