国内自社製造の工具箱を販売しているリングスター(大阪府大阪市)は、長崎県対馬市に漂流し、再生困難といわれているオーシャンプラスチックを使用した製品、「対馬オーシャンプラスチックバスケット」「対馬オーシャンプラスチックボックス」を今年4月中旬に発売した。
左:バスケット 右:ボックス
オーシャンプラスチックとは、他の国や場所から海を渡ってきたプラスチックごみのこと。波や紫外線による汚れや破損が大きいため回収、分別、洗浄に膨大なコストがかかり、再利用方法が見つからない状況が続いている。
長崎県の対馬は、年間2万~3万立方メートルのごみが漂着する「海ごみの防波堤」ともいわれており、同製品で使われている青いポリタンクは、年間3000個以上漂着する。
同社は、136年にわたり建設現場で使用する工具箱を製造。オーシャンプラスチックは強度に欠ける素材であるが、同社が培ってきた製造技術を生かし、従来品と変わらない耐荷重性能をもった製品開発に成功した。
対馬オーシャンプラスチックバスケット10個で青いポリタンク1個分、対馬オーシャンプラスチックボックス5個で青いポリタンク1個分の削減につながる。また、同バスケット1個販売につき100円、同ボックス1個販売につき200円が対馬市へ寄付される。同バスケットのサイズは465mm×385mm×280mmで価格は税別2700円。ハンドルを内側に倒すと他のバスケットとスタッキングが可能。
同ボックスは465mm×333mm×322mmで価格は税別5400円。耐久性があるため、椅子や踏み台としても利用できる。
「リングスター製品の耐久性をそのままに、20年以上安心して使ってもらえるスペックで仕上げています。このボックスを使ってもらうことで、対馬の海がきれいになっていきます。いつもの工具箱にプラスして、対馬の人や海を助けるものを選んでほしいです」(マーケティング室取締役室長、唐金祐太氏)
マーケティング室 取締役室長 唐金祐太氏
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