デザイン事務所のスタジオポイント(愛知県名古屋市)は、タイルの裏面を表面として使用するアップサイクルタイル「ウラタイル」をこの度発売した。
余剰タイルの新しい活用方法
タイルの表と裏を逆にした
ウラタイルとは、タイル製造工場から出る余剰タイルをリデュースした商品で、外壁タイルの表裏を逆にした一風変わったタイルだ。裏面に加工されている凹凸形状や、素焼きの土色をそのまま生かしている。
ネット張りしたタイルシートのサイズは、300mm×300mm。内装のみ施工可能で、内装タイル用ボンドで壁に張り付ける。縦張り、横張り、目地あり、目地なしと、張り方によって違った表情をつくることができる。表裏を反対にして使用するが、接着強度に問題なく、従来の張り方と同等の試験結果がでた。
スタジオポイント代表の澤田剛秀氏は、「無釉のため、手触りはざらっとして素材感があります。土壁のような雰囲気になるので、和室や玄関などに張り、タイルを楽しんでもらいたいです」と語る。
土の質感で和室にも合う
タイル業界では、原料の58%にリサイクルタイルを利用するなど積極的にリサイクルに取り組んでいるが、全てを消費できず廃棄される現状がある。この課題に向き合うため、ソイロリビング(愛知県名古屋市)、聖和セラミックス(岐阜県多治見市)、同社の3社が集まりプロジェクトを進行。今年初めに開発をスタートし、約3カ月間で商品化に至った。
「今あるものの見方を変えると、面白いことができるのではないかと思います。今回は、タイルの裏面に着目しました。この商品に興味をもっていただけたら、お声がけいただきたいです」(澤田代表)。価格は、1平米9000円。現在、同社ホームページの問い合わせフォームから注文を受け付けている。
スタジオポイント
澤田剛秀代表

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