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タカラスタンダード、13年度売上高1700億円超に

タカラスタンダード、13年度売上高1700億円超に

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 タカラスタンダード(大阪府大阪市、渡辺岳夫社長)はこのほど、東京と大阪でお得意様新春懇談会を開催、両会場合わせて約1000人が出席した。渡辺社長は「今期の業績は過去最高の2012年度業績を更新する見込みだが、今年は景気減速や消費増税の反動減が予想される。厳しい競争を勝ち抜くために、当社の強みに磨きをかける施策を展開していく」と述べた。

ショールーム改装で決定率向上

 渡辺社長は今年の経済動向について「昨年はアベノミクス効果で経済指標が改善し、今年も堅調という見方が支配的だが、私はあまり楽観的ではない。円安に伴う物価上昇が原因で、景気に減速感が強く出てくると考えている」と話した。住宅関連業界の市場環境については「2014年度の新築着工件数は90万戸程度と見るのが妥当。いずれ70万戸や60万戸に減少すると予想されるが、それには時間がかかる」との見方を示した。

 一方、リフォーム市場については「昨年末ごろから売り上げがかなり高水準。しかし4月以降、消費増税の反動減が予想され、2014年度に限っては厳しい」と予測。

 2013年度第3四半期までの業績は売上高が12%増、経常利益が30%増と好調で「13年度通期の業績予想は売上高1700億円、経常利益130億円を上回る可能性が高い。市場環境が好転したことなど、外部環境に恵まれたことを謙虚に認めるべき」とした。

 2014年度の経営方針については「一般的にはイノベーション、M&A、グローバル展開が成長戦略の3種の神器と言われるが、それで成果を出すのは並大抵ではない。競争の激しい海外市場で戦うために、まず日本市場で圧倒的に強いポジションを築くことが不可欠。当社は水まわりトップメーカーの1つであるが、それでもキッチンのマーケットシェアは20%強、システムバスは1割程度にすぎない」と述べ、当面は国内市場でのシェア拡大を目指す方針を明らかにした。

 その上で「当社の強みであるホーロー、ショールーム、ものづくりの3点でさらに磨きをかけることが業績拡大につながる」と強調。中高級品のデザイン改善に加え、全国170カ所のショールームのうち40カ所で内装や展示方法を一新した結果、購入決定率が前年比5ポイント上昇したことなどを紹介した。また製品の内製化率を生かした原価低減活動に取り組み、差別化のために一層強化していく必要があると述べた。

「当社の強みに磨きをかける施策を」と渡辺社長
「当社の強みに磨きをかける施策を」と渡辺社長

 商品面の強化策としてインクジェット印刷技術を応用したホーロー技術の商品化を目指すことや、普及価格帯のホーローシステムキッチンの価格を1割強、引き下げることなどを発表した。

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