オリックスなど3社で行う住宅用蓄電池のレンタル事業が実績1000件を超え、話題を呼んでいる。昨年3月にオリックス、NEC、エプコの3社は蓄電池レンタルのONEエネルギー(東京都港区)を設立。現在はハウスメーカーなどが販売代理店となっているが、今後はリフォーム専門業者とも提携を進める予定だ。
サービス内容は、NEC製蓄電池を工事費込み月額4900円で提供するもの。契約期間は10年。
蓄電池を月4900円でレンタル
ユーザーの導入メリットは(1)料金の安い夜間電力の活用(2)非常用電源の確保の2点。
(1)については補助金による地域差や住宅設備によって異なるが、「約1割の家庭で月4500円の節約につながっている」と同社。
また蓄電池に対する各種補助金の活用で、さらに月額費用を軽減することができる。例えば東京都の場合、追加でHEMSを導入すれば機器本体の費用は発生するが、補助金の条件を満たすので月額2900円の負担に収まる。
同社では太陽光の屋根借りサービスも行っている。これは持ち家の屋根を同社に太陽光発電スペースとして貸し出すもので、4kwの太陽光システムの導入で、月2000円の賃料を得られる。これにより蓄電池のレンタル費用をさらに軽減することも可能。
ダイレクト事業部の石川哲部長は、本事業を2016年の電力自由化に向けた第1歩と捉えている。「新規電力会社が増え、一般ユーザーの選択の自由度が広がった後、必要とされるのは蓄電池の導入。例えば創エネで電力を販売し、安い夜間電力を使おうとする場合にも、蓄電池は欠かせない設備。今後2016年までに実績を伸ばし市場の足固めをしたい」
現在ミサワホームなどのハウスメーカーやケーブルテレビ会社、太陽光販売会社を販売代理店としてレンタル契約を結んでいる。「今後例えば首都圏一円をフォローできるような、比較的事業エリアが広い業者との提供を進める予定」(石川部長)
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