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スチール製階段でリビングに新たな創造空間をカツデンアーキテック

スチール製階段でリビングに新たな創造空間を カツデンアーキテック

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 最近、リビングに設置された階段を目にすることが多い。上に続くスペースが広さを感じさせ、家族のコミュニケーションも深まるという。それに伴い、階段のデザイン性が求められている。カツデンアーキテック(東京都台東区)は、特色ある室内階段等を開発、展開している。

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スチール製の室内階段の良さを実感し商品化

 同社の前身は、1958年にアンテナの製作販売で創業。その後、屋外用階段や手すり等の住宅建材分野に進出し、2003年建材部門を独立させて同社を設立した。室内用スチール製階段の製造販売は、同年から始めた。

 「30年ほど前、当社が世界で初めてアルミ製の屋外用らせん階段を販売しましたので、階段設計のノウハウはずっと持っていました。ただ、室内用階段といえば今でも99%が木製です。そのため当初は室内用は全く考えていなかったのですが、我が家を建てるときに、リビングにらせん階段を作りたいと思いましてね。建築基準法でアルミ製の室内用階段はダメだったので、自分で図面を引いてスチール製のらせん階段を置いてみたら、すごくいい(笑)。当時の営業部長を自宅に招き、階段を眺めながら、彼と商品化することを決めました」(坂田清茂社長)

 それから同社は、空間の開放感が増し、家族の動線が見えるシースルー階段にこだわって販売を続けている。

デザイン性と多元的な機能性の両立が好評価

 階段は複雑な設計ルールに則って、構造上の強度や安全性、耐久性といった機能を担保することが非常に難しく、高い技術力が必要とされる。

 「当社では階段の形状、角度、段板、手すりの種類等、どのような要望にも対応させていただいています。基本は既成バリエーションの中からお選びいただきますが、その組み合わせはお宅の条件によって違いますので、ほぼオーダーメードということになります」 

 また同社がこだわる蹴込板のないシースルーという特徴も、評価されてきたという。

 「シンプルモダンなデザイン性というだけでなく、通風や採光、開放感。そして人が上って行く時に感じるワクワクするような浮遊感等も好評ですね。現在は、大手ハウスメーカーさんの標準仕様にも採用されています」

 階段の需要は順調に伸び、前期の売上高14.5億円のうち8億円超を占めて、2年ほど前に主流製品だったアルミ手すり等を抜いたという。

「ノックダウン式」でリフォーム需要にも対応

 施工面では、工場で完成させ、現場ではユニットを組み立てるだけの「ノックダウン式」を採用している。大きな完成品を運搬したり、現場で溶接する手間等が省かれ、搬入も工期の進行に合わせたタイミングで設定できる。

 「まだまだ新築でのご要望が多いですが、階段位置を移動してリビングを作り変えるようなリノベーション工事などでは、当社の室内用階段をご提案させていただくようになりました。らせんでも直階段でも、木製のものとは部屋の印象ががらりと変わると思います」

 導入事例でも、強い存在感でユーザーの満足度は高い。既存住宅にも使えるノックダウン式施工で、今後リフォーム需要が見込めそうだ。

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