雨漏りなどのトラブルが絶えない太陽光パネル設置の施工品質向上のため、粘土瓦メーカーの鶴弥(愛知県半田市)は、屋根工事事業者と共に全国的な太陽光発電システムの施工店ネットワーク「そらやねっと」の事業を開始した。
太陽光発電システムは、政府の補助金や環境意識の高まりから急速に需要が拡大しつつある。ただ、需要の伸びと比例して施工中の事故や設置不良による雨漏りといった施工上のトラブルが増加。同社によると、トラブルが増加している原因の1つとして、太陽光発電システムの設置工事に関して資格等が必要なく、参入障壁が低くなっていることがあるという。「そらやねっと」ではこの問題を解決すべく、参加に必要な資格を設け、一定水準以上の技術・経験を持ちえる屋根工事業者が施工を行う体制を組織した。
万が一のトラブルの際には保証制度を設けてあり、施主は10年間無料で修理をうけられる。同制度は台風や地震といった自然災害に関しても有効だ。施工業者が廃業した際は、鶴弥が対応を行う。
加盟店は、ネットワークの中で情報・技術を共有化し、サービスや施工品質を向上させていく。当初は約60社でスタートし、今後は、2011年3月末までに加盟店を120社まで増加させる。全国的なプロモーションで組織をブランド化していく計画だ。
「そらやねっと専用のホームページも立ち上げました」と鶴見哲社長。屋根工事事業者を主体とする太陽光設置の新たな仕組みが動き出した。
「そらやねっと」事業の仕組み
加盟店は、鶴弥を通じて太陽光発電システムを購入し、設置工事を行う流れ。商社等を通じ複数社の太陽光発電システムが購入できる。東北から九州まで加盟している屋根工事業者のリストはホームページ上で閲覧可能。ネット上消費者から問い合わせがあった際には最寄の業者を紹介する仕組みとなる。

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