浴室やベランダの出入り口等に使われる排水溝の溝蓋「グレーチング」は、今まで機能重視でステンレス製の無機質なものが多かった。ステンレス製・樹脂性グレーチングの開発、販売を行うシマブン(佐賀県三養基郡)は、どんなスペースにも調和しやすい木製グレーチングの開発に着目。質感やデザイン性にこだわったハイグレードな新商品の販売を始めた。
「上質な天然素材にこだわる方向けに、グレーチングにも例えばひのき風呂のような天然木を使ってみたいという思いがありました。しかし水まわりで木質系製品を使うには、防カビや耐久性などに問題があり、商品化が難しかったのです」(島信英社長)
そこで同社は、福岡県工業技術センターから木材やカビに関する専門的な技術協力を得て、課題の解決を図った。
「塗装条件や、浴室等の高湿度な環境でも菌糸の発育が抑制される防カビ性能について膨大な回数の試験を繰り返し、木製グレーチングの問題を1つ1つクリアしました。また、当社が培った開発技術で、排水機能や人が踏んだときの感触などの評価検討を行い、"心地よく滑りにくい"表面形状を決めました」(島社長)

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