玄関ドアのリフォームは、工期と予算のかかるものから、半日で交換できる工法が一般化している。既存の枠の上に新しい枠を重ねるカバー工法なら、施工性が高く半日からの工事が可能。間口や段差に差が出ないカット工法もある。
手軽な工法で新しいドアになれば、家の第一印象が明るくなる
写真提供/三協立山
身近になった玄関ドア交換
従来、玄関ドアの取り換えは、多くの人手と工程を要するものだった。最近では、ドアの交換が最短半日でできる工法が誕生し、気軽にリフォームできるようになっている。
工事の数日間、ドアを開け放しておく必要がないのは、冬の寒い間や防犯上からも、施主に安心感を与える。
短時間・低価格のカバー工法
もっとも簡単にできる工法は、既存のドアの枠を生かす、カバー工法だ。カバー工法とは、既存のドア枠の上に新しい枠を重ねる方法だ。古い枠はすべてカバーされて見えなくなる。その上に新しいドアなどを取り付ける。
現場の状況により多少の違いはあるものの、数時間からの施工が可能だ。既存の枠に重ねるので、外壁や床を傷めることなく完成するのも魅力のひとつだ。施工性が高く、少人数での設置ができる。
ただし、仕上がり後には数cmの段差や間口の狭まりが出るので、注意が必要だ。
既存の枠に新しい枠を重ねるカバー工法
壁を壊す必要がないため、工事中の騒音や粉塵も少ない
写真提供/YKK AP
集合住宅でも簡単に改修
カバー工法は集合住宅の玄関ドア交換にも採用されている。新しい枠を外部・内部の両方に重ねて取り付ける工法と、外部からのみかぶせる工法がある。
後者では外部・内部の両方にかぶせるカバー工法に比べて、取り付け時間を大幅に短縮させることができる。住人の立ち会い時間が短縮される他、改修費用の負担も軽減できるメリットがある。
段差の出ないカット工法
既存の枠を取り外し、新しい枠を設置するのがカット工法である。選べるドアの種類が豊富なだけでなく、施工後の段差が出ない点や、間口や開口面積が変わらないのが特徴だ。カット工法でも、1日の間にドア交換は完了する。
ドアのリフォームは断熱や防犯などの向上に加え、家全体の美観が増す利点もある。仕上がりや予算に合わせて、最適な工法を選びたい。

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