かつて魚焼きグリルと呼ばれたガスコンロのグリルは、多様なレシピを実現できるマルチグリルとして進化している。直火と輻射(ふくしゃ)熱の加熱で、中にもじっくり火を通す。専用容器で煮込み料理などにも対応する。
両面焼きグリルの庫内は直火により、短時間で高温になる。
遠赤外線と対流熱のダブル加熱がおいしさを閉じ込める
画像提供/東京ガス
主流は水を入れないタイプ
従来の魚焼きグリルは、受け皿に水を入れなければならなかった。過熱や魚の脂への引火を防ぐための水だが、手間でもあった。
しかし、最近のグリルの主流は水を入れないタイプ。発火を防ぐ安全機能の搭載で、水なしが実現した。魚を焼くだけでなく他の調理も可能になり、グリルを使う料理のレシピが格段に増えた。
グリル内に専用のココットを入れて調理できるものもある。庫内も汚れにくい
写真提供/リンナイ
直火と輻射熱でふっくら仕上げ
ガスグリルの特徴の1つは、直火であること。直火の力で素材の表面をカリッとさせ、うまみを閉じ込める。
上からの遠赤外線と下からの輻射熱で、グリル内には対流熱が起きる。食品の内部もじっくり加熱されるので、熱ムラもなくジューシーに仕上がる。両面焼きのため、食材を返す手間もいらない。
部品ごとに取り外しができて、手入れは簡単。汚れがつきにくく落としやすいコーティングが施され、衛生的に使える。
焼き網を使ったグリルで魚を焼くと脂汚れが残る(左)が、ココットを使うと飛び散りが減少する(右)
写真提供/リンナイ
お菓子など多様なレシピに対応
ガスグリルは、魚を焼くだけではなく、キャセロールやココット、調理プレートといったガスグリル専用の容器を使用すれば、煮込み料理や温め、お菓子作りなど多様なレシピに対応する。余分なカロリーをカットするノンフライ調理も得意だ。
臭いが残らず、おかずの後にお菓子を作ることもできる。広々とした庫内では、大きな食材をまるごと調理可能。350℃~400℃の高温下では、オーブンのようにも使用できる。
操作パネルには、タイマーの他に、設定された料理の火加減を自動で調節する機能もある。焼き加減や時間の設定なども手軽だ。
調理タイマーを設定すれば、音で知らせた後に自動で消火する。より安全で手軽だ
写真提供/東京ガス
広いグリル内には大きな食材も入る。調理プレートを使えば、レパートリーも広がる
写真提供/ノーリツ

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