イトーヨーカドーなどを中心に千葉県内4拠点に出店するキリン住宅(千葉県習志野市)は約1年前に独自の顧客管理システムを完成させ、年商5億5000万円の8割がOB客からの受注となっている。
同社が力を入れている点は徹底したアフターサービス。1月の無料点検のほか、1年ごとにOB客が訪問する仕組みを10年以上の歳月をかけ作り上げた顧客管理システムをもとに行っている。
同システムはまず見積もり提出時期、契約時期、入金日など、必要な顧客情報を入力する。その後、新しい情報を入力すると、マスターデータが上書きされ、すべての店舗で同じ情報が共有される。つまり、システム上のデータを見ると、例えどこの店舗にOB客が訪問しても、今までの顧客履歴をもとにした対応ができるようになった。
また、顧客情報は契約する前から入れ込むので、新規客の見積もり時期や次回の訪問時期などもしっかりと管理できる。
「例えば定期訪問の予定が入っていない時などに、なぜ入っていないかをすぐに指摘できるようになっています。約1万件というたくさんの顧客がいますので、その対応に漏れがないようにするためです」(久永誠社長)
このシステムと高いOB比率で、同社の契約率は8割弱となっており、営業マンによってはその率が9割に達している。
「OBの方が多いので相見積もりになる競合が少ないです。これからも、より顧客のシンパ化と、リピート紹介の獲得に努めます」(久永社長)
今期は1部屋だけを耐震化する耐震シェルターの提案も行う。この耐震シェルターは工期が1週間~10日と短く、住みながらにして施工できる点が特徴。まだ千葉県では補助金の対象工事ではないため、これから補助金対象化に向けた交渉を行う予定だ。

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