リフォーム経営の実態を明らかにする企画。今回のテーマは「現場調査」。各社どんな工夫をしているのか、8社に調査した。
《調査項目》
(1)リフォーム売上高
(2)平均単価
(3)現場調査をする人は?
(4)現調時間と時間配分
(5)現場調査時に持っていくツールは?
(6)現調の結果を何にどう記録する?
(7)現調時にどんなITツールを使うか?
(8)現調時のはかり忘れを防止する方法は?
(9)写真の撮り方や撮り忘れ防止の方法は?
(10)はかり忘れ以外で、現調の際に起こるミスやトラブルにはどんなものがあるのか?
(11)施主への配慮や徹底しているマナーは?
ナックプランニング
現調シートを使って30分で採寸、23のチェックで抜け防止
埼玉県に本社を置くナックプランニング(戸田市)では、採寸、撮影の抜け防止にチェック式の現調シートを利用する。
例えばキッチンの現調シートには現状の間口、高さなどを入力するスペースがあり、その下に希望のキッチンの間口、高さなどを記録するため、商品が入るかどうかを確認できる。また、シンク、コンロ、窓、ワークトップ、水栓の種類など、23のチェック項目を用意。見落としがちな項目が網羅されるためはかり忘れは起きない。また、同時に写真を撮ったかもチェックを入れることで、撮り忘れを防ぐ。iPhoneのカメラで、キッチンでは50枚ほど撮影する。シートも写真も、データ共有には施工管理アプリのANDPADを活用。
はかり忘れ&撮り忘れを防ぐチェック式現調シート
採寸時には要望のヒアリングも行う。本店営業部の斎藤将志氏は、施主宅に着いたら着座せず採寸に取り掛かるが、現況説明とヒアリングを同時に進め、リフォームした場合のメリットも伝える。
例えば現況がステンレストップだった場合、人工大理石にすればパンがこねられますよ、というように具体的に話す。「使い勝手や要望を把握しながら採寸をするので、すぐに具体的な提案に入れます」
採寸前に要望を聞くと現状が不透明なままなので、希望の商品が採用できるか判断できず、話が振り出しに戻ってしまうことも。行ったり来たりしないよう、後工程を考えた行動を心がける。
キッチンリフォームでは採寸が30分、ヒアリングに1時間、プラン提案に30分と最初の訪問で2時間くらいかける。「キッチンとお風呂は選べる項目が多いので、時間をかけるようにしています。ここでどれだけ信頼感を得られるかが重要です」
客に不快感を与えないよう『お手入れきちんとされていますね』など、なるべく褒めながら細部をチェックする。ウォーターサーバーがあれば浄水器を提案したり、調理できる電子レンジであればガスコンロはあまり使わないかも、と考えながら家の雰囲気や服装から情報を引き出すという。
現調シートや複写式の議事録、スケール等をまとめたオリジナルの現調バッグが斎藤氏の必須アイテムだ。「レンジフードまわりは汚れていることも多いので、ウェットシートと手袋があると便利です」
現調道具はひとつにまとめて持ち歩く
(1)13億9000万円
(2)150万~200万円
(3)営業
(4)採寸30分/ヒアリング1時間/プラン提案/30分
(5)現調シート、複写式の議事録、スケール、レーザー測量機、水平器、手袋、ドライバー、カッター、通電テスター、下地探し、脚立、ライト、ウェットシート、手袋、スリッパ等
(6)オリジナルの現調シート
(7)写真や現調シートの共有にANDPADを利用
(8)現調シートに項目をあらかじめ網羅して埋めていくことで防止
(9)撮影したら現調シートにチェックを入れる
(10)天井と壁と床が干渉するのに素取り変えにしてしまい、古い部分が見えてしまう
(11)きょろきょろしない。なるべく褒める。なぜリフォームしたいのかの理由を細かく聞く
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