塗装の営業、提案は顧客宅でするもの―――そんな常識を覆す「来店型塗装店」を展開し、売り上げを拡大するみすず(千葉県千葉市)。「真似されない差別化」をキャッチフレーズに、独自の来店モデルを構築。客の8割が契約に至る実績を残している。

大型モニターと綿谷康伸社長
「通常の塗装営業ではお客さんを呼ぶ理由がないので、大型モニターを導入し、カラーシミュレーションができる形にしました」(綿谷康伸社長)
塗装営業へのクレームで多いのが「色のイメージが違った」という点。小さな色見本では、イメージが異なるケースが出やすい。実際の顧客宅を映し出しながら行うカラーシミュレーションにより、満足度の高い提案を目指した。
「弊社にたどり着く検索ワードの10%以上が、『色 決め方』『色 失敗』など色に関すること。色が世の中のニーズとして高いのだと分かりました」(綿谷社長)
現調の次のアポ提案時に、来店するかを尋ねる。来店は3割ほどだが、来た人は8割が契約に至る。訪問営業より3割高い数字だ。「来店できるというだけで、信用が上がる効果もあります」と綿谷社長。
3年前に92万円だった単価が、150万円に上がる効果も出てきている。屋根のカバー工法や玄関まわりのタイル張りなどを同時提案。2、3割の人が、塗装プラスアルファの工事を行う。大型モニターに取り込んだ顧客宅画像データに屋根を張り替えた際のイメージを映し出せるので、提案に具体性が出せる。
今期(11月決算)は、前年度比30%増の2億6000万円を計画する。
「2018年度まで30%ずつ伸ばし、6億円にしたい」と綿谷社長。今後はOB顧客に対しリフォーム提案を行うほか、売り上げが4億円を超えた暁にはショールームを大型化する構想も持つ。

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