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東京都住宅供給公社(東京都渋谷区)は、自社で保有する築古物件や団地の魅力を、「DIY」で発信している。物件内で壁紙張り替え教室を実施したり、有名なDIYユーザーにモデルルームをプロデュースしてもらうなどの活動を実施。生まれ変わった部屋がSNSやテレビで話題になり、昔ながらの団地に若者を呼び込むきっかけになっている。
DIYによって生まれ変わった築40年の団地の1室
「ヘリンボーン」タイル登場
「こんな部屋に、住んでみたい!」
今年2月、同社が管理する東京都清瀬市にある東久留米西住宅の1室には、ユーザーのそんな声が溢れた。この日行われたのは、DIYモデルルームの内覧イベント。部屋画像のSNSサイト「ルームクリップ」の有名ユーザー「a-ko」さんの監修の下、築40年ほどの賃貸物件の空き部屋をDIY。
畳だった床にはヘリンボーン柄のフロアタイルを敷き、壁や建具は木目調の壁紙で仕上げた。また和室の押し入れはふすまを外し、壁紙を貼った市販の収納を入れ、おしゃれなカフェ風空間にした。ほかにもニトリの家具や雑貨を多用し、費用はたった17万円。
ここはあくまでモデルルームなのでそのまま入居することはできないが、自分もこんなDIY部屋に住みたいというユーザーが、二日間で140組訪れた。
このイベントは、定期的に行う入居促進キャンペーンの一環。同物件の場合、空室が複数の部屋で続いていた5階部分に、新たな住民に入居してもらうことが狙いだった。
公社募集課の久井英行主事は、「築古なので5階建てでもエレベーターがなく、駅からも遠いため、高齢者の方にお勧めするのは難しい物件。若者に住んでほしいとの思いがあった」と話す。
同社では都内の市区町村が保有する賃貸28万戸のほか、自社物件300棟7万戸を仲介・管理している。この300棟の自社物件のうち、東久留米西住宅のように築古、駅から遠いといった物件が100棟ほどあるという。

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