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細長い居室、京町家スタイル人気
築23年の学校をホテルにコンバージョン。2010年に京都市に生まれた「ホテルカンラ京都」はかつて教育の場だったが、今や世界各国からの旅行者でにぎわうホテルとしてよみがえった。企画、設計、さらには運営までを一手に担っているのがUDS(東京都渋谷区)。同社は国内外で様々なホテルリノベーションを手掛ける。「伝統と革新」をテーマにしたこのホテルカンラ京都のこだわりについて、取締役CCOの中原典人氏に聞いた。
エントランス部は照明によって幻想的に演出
伝統と革新がテーマ
「私たちはこのホテルの間取りをマチヤスタイルと呼んでいます。京都の伝統的なあの細長い町家、これをホテルの中でも再現しているんです」。これまで数々のホテルをプロデュースしてきた中原氏はこう語る。
ホテルカンラ京都の最大の特徴とも言える客室の間取り図を見ると、かなり細長い。例えば、ある部屋は間口は3メートルに対して、奥行きはなんと18メートル。これがマチヤスタイルだ。京都の伝統を現代風に解釈しており、テーマである「伝統と革新」が再現されている。
細長い間取り「マチヤスタイル」
「フロア全体の壁を撤廃し、スケルトンの状態から居室の間取りを考えました。どの部屋にも開口部があり、かつ、京都らしさは何かと考えいった時にこのアイデアが浮かびました。普通のホテルならこれほど長細い部屋は作らないでしょう。でもここは京都ですから、その京都らしさというものを取り入れたかったんです」(中原氏)
客室。和の伝統を感じさせるしつらえ
清水焼の独自タイル
間取り以外にも「伝統と革新」が取り入れられている。例えば廊下には「ドライモス」という、本物の苔をドライにしたものを配置したり、丹波の石などでコーディネートしている。

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